ウォール・エバーシャープ スカイライン万年筆

ウォール・エバーシャープ スカイライン万年筆
ウォール・エバーシャープ スカイライン万年筆

日本で唯一当店が輸入しているウォール・エバーシャープ社との仕事は、ゆっくりしたペースですが着実に進んでいます。
オーバーサイズ万年筆デコバンドは、使っていて楽しく書き心地の良いもので、特別だと思える万年筆です。いつでもお渡しできるように、できるだけ在庫を持ちたいと思って仕入れています。
しかし、実はウォール・エバーシャープ社で最も有名なペンはスカイラインです。
1940年代当時、販売競争が激化していた状況で、ウォール・エバーシャープ社が工業デザイナーの ヘンリー・ドレファス氏に依頼し、社運を賭けて作り上げたスカイライン万年筆は、流線型の滑らかなデザインと実用性の高さから大ヒットしました。
ウォール・エバーシャープ社が今の体制になった1990年代からスカイラインを復刻して、作り続けています。

当店もスカイラインを揃えたいと思っていましたがなかなか数が揃わず、出張販売に1、2本持って行くのが精一杯でした。今回ある程度の数が用意出来ましたので、ホームページに載せることができました。
スカイラインは標準サイズの万年筆で、ペリカンで言うとM600、アウロラオプティマに相当する万年筆です。
キャップが金属で重く、それに対してボディは軽いのですが、キャップの尻軸への入りが深いのでバランスは悪くありません。
本国仕様のスカイラインのほとんどがスチールペン先で販売されているのですが、当店が販売するスカイラインは、日本仕様として14金ペン先にアップグレードしています。
店頭にはアルミ削り出しボディの「テクニック」というモデルがスチールペン先でご用意していますので、ご来店のお客様にはスチールペン先もお試しいただけます。

スカイラインのペン先は字幅がひとつしかなく、国産のペン先で言うと太字くらいの太さになります。柔らかめのペン先なので結構太めになりますので、中字や細字をご希望のお客様には研ぎ出しして対応いたします。
ホームページの字幅選択欄でB(太字)以外は研ぎ出しM(中字)、研ぎ出しF(細字)となっているのはそのためです。
研ぎ出してご用意していますので、Bより細ければお客様のお好みに合わせることができます。メモ書きをお送りいただいたり、アバウトに国産極細くらいという指示でも可能ですのでお申し付け下さい。

最近当店では、スタブのペン先を求めるお客様が増えています。
ある程度万年筆が揃ってくると同じようなペン先ばかりになります。よく使う太さはどうしても決まってきますので、線の形が少し違う、スタブのような仕様もいいのかもしれません。
スカイラインのセルロイド調のアンバーパールはカートリッジ・コンバーター両用式で、カートリッジは標準的なヨーロッパタイプです。
ブラック×ゴールドキャップは尻軸を外すと吸入ノブが現れて、それを回転させて吸入させる方式になっています。

ある程度上質な万年筆が最近少なくなってきた。スカイラインは60年以上前にデザインされた昔の万年筆ですが、今の万年筆の業界の空白を埋める存在だと思っています。

関連記事

⇒2018.2.2「ウォール・エバーシャープ入荷しました」