旅の仕度

旅の仕度
旅の仕度

旅はいくら先のことでも、その日程が将来に存在するだけで楽しいもので、服など何でもその旅を意識して買ってしまったりするものです。
私も気が付けばそのように行動していて、Tシャツなど着ても1週間に1度だけなのに買い込んでいたりしています。

当店は今夏8月31日(日)~9月4日(木)まで休業させていただく予定にしていますが、その時に恒例の家族旅行に出かけることになっています。
ウチはあまり大自然志向ではなく、いつもどこかの町に旅に出ていて、今年は東京に行く予定です。
旅の仕度の時に、いつも持って行く本について真っ先に考えるので、妻によくからかわれるけれど、何の本を持っていくかということは非常に重要な問題で、移動中の新幹線で、夜のホテルで旅先にちなんだものを読むのはなかなか良いものだと思います。

私がイメージする東京らしい作家と言えば池波正太郎、山本周五郎で、私の東京のイメージが江戸だということが分ります。

ペンとノートは本よりも大切な旅の携行品だと思っています。
日常と違う場所に行ってその場所について書かないのは、私からすると観光地に行って写真を撮らないようなものだと思っています。

何を書いているのか妻に聞かれるし、いろんな人から何を書けばいいのか分らないと言われることもあるけれど、行った先々の街はこんな風に見えたとか、こんな人たちが歩いていたとか、こんな店に入って、何を食べたとか、どんな電車に乗ったとか、書くことはいくらでもあります。

そして何で書くのかと言われると、それは自分がその場所に行った記念に、その場所に対する自分の想い、考えを書くのだということになります。
それが何かを生み出すわけではないけれど、書かずにはいられない。

その時に使うペンとノートは特別なものではなく、日頃使い慣れたものを持っていきたい。
柔らかいペンケースでは不安なので、比較的しっかりした構造のものなら鞄の中に放り込んでも万が一、他の荷物の下敷きになっても守ってくれる安心感があります。
旅に持って行くのにル・ボナーの3本差しペンケースが最適だと毎年この季節になると申し上げていますが、もしかしてそれを言えるのは今年が最後かもしれません。

このペンケースの型絞りを担当している職人さんの引退により、もう作ることができなくなるかもしれないというのが理由ですが、この独特のいかにも鞄職人が作っている雰囲気の武骨で頑丈なこのペンケースが手に入らなくなるのはとても惜しいと思っています。

1本差しではなく3本差しを勧めるのは、旅先でどの万年筆を使いたくなるか分からないからです。
電車の中で使う万年筆と、夜宿で使いたい万年筆は違うかもしれない。
なるべくその時の気分に合ったものを使いたいから、3本もの万年筆を旅に携える。
そしてそれを可能にするル・ボナー3本差しペンケースです。

ル・ボナーさんでは最近印鑑マットを作りましたが、なかなかこれが好評でよく売れています。
レジャーではないけれど、この印鑑マットも出張先で印鑑を押す時に役に立ってくれる旅の仕度になるのかもしれません。

⇒ル・ボナー 3本差しペンケース