ペンを立てる2

ボールペンは気体の圧力でインクを押し続ける加圧式のもの以外、ペン先を上に向けて書き続けることはできません。

上に向けて書き続けると先端から空気が入り、インクを分断してしまうからです。そしてそうなってしまうと、もう二度と書くことはできません。

でも万年筆は、ペン先を上に向けた状態、例えば寝転んだ態勢でも書き続けることができます。

これはペン先とペン芯が適度に密着していて、重力に負けない毛細管現象の働きで、ペン芯で保持しているインクをペン先に押し上げているからです。ソファでテレビを観ながら寛いでいる時にふと思いつくことがありますが、そういう時メモするのにも万年筆は使いやすいです。

もちろんペン芯内のインクがなくなれば上に向けた状態では書けなくなってしまいますが、万年筆を立てて置いておいてもすぐに書けるのは、ペン先とペン芯のこのような働きがあるからです。

もう7、8年作り続けている商品で、店でも私の作業机兼接客テーブルに置いて使っているスモークの「ペンテーブル」があります。

これは5本の万年筆を円状に並べ、飾るように置いておけるペンスタンドですが、私はこれにペンを立てることで、万年筆が道具としてより機能的になると思っています。

数ある万年筆の中でも最も使用頻度の高いものをこのスタンドに立てて机上に置いて、用途によって使い分ける。ペンテーブルに立てておくとペンを選びやすいし、取り出しやすい。ペンが立っているので、省スペースでペンの置場を確保することができます。

万年筆を道具として揃える時、まんべんなく細字から太字や極太まで揃えるか、一番よく使う字幅ばかりを揃えるのか迷うところだと思います。

例えば5本用のペンテーブルにどのように揃えるか、私の場合、用途や自分の文字や書き味の好みからMかBのものが多く、日々使う万年筆はそれらがほとんどなので、太いものばかりを立てて、それらを換えながら使いたいと思います。

ペンを立てて飾るだけでなく、道具として活用するのに使いやすいペンスタンドが、ペンテーブル/ペンカウンターです。

バリエーションとして、5本を円状に立てるペンテーブル、3本を横並びに立てるペンカウンター、10本を横並びに立てるロングペンカウンターがあります。

590&Co.さんとの共同出張販売「“&” in 横浜」に、5本用と3本用をお持ちいたします。

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