品川の出張販売~OMASの復活~

先日品川で590&Co.さんと共同で出張販売を開催しました。

中高生の間で木軸のシャープペンシルが流行していて、590&Co.さんにはたくさんの男子学生が列を作っていました。

当店は大人のお客様が来られて、顔見知りのお客さんとは再会を喜び合いました。初対面のお客様とはこれから親交を温めていけることを楽しみにしています。

私たちはこの再会や出会いのために出張販売に出ています。特に首都圏は当店のお客様も多いので、自然と回数が多くなります。

コロナ前に視察に行った台南ペンショーで、主催者の方との通訳をして下さってとてもお世話になった台湾在住のTさんと再会できたことも嬉しかった。

あれからあっという間に時間が過ぎて、4年が経ってしまいました。当店はあの時Tさんに夢を語ったように、台湾でも仕事ができるようになるのだろうか。

万年筆を購入していただいたり、ペン先調整をする場合、どうしても時間がかかります。

自然と色々な話をすることになりますが、この会話が当店とお客様の関係を築く大切な時間だと思っています。

590&Co.さんを目当てに来られた若いお客様には、万年筆を間に置いた大人のやり取りを見たり聞いたりして、万年筆に興味を持ってくれたら、と共同出張販売の時にはいつも思います。

今回の出張販売でも綴り屋さんの万年筆は注目されていましたし(近日中にWEBショップ掲載予定)、ギリギリ出張販売に間に合ったオマスの万年筆も目玉でした。

オマスは2016年に惜しまれながら廃業したイタリアの老舗万年筆メーカーで、多くのマニア受けする渋い万年筆をこの世に遺したメーカーです。

私もオマスのペンが好きで、2010年にはル・ボナーの松本さんと590&Co.の谷本さんとボローニヤのオマス本社を訪ねて、工場見学をさせてもらいました。

アメリカの万年筆メーカーASC(アルマンドシモーネクラブ)はオマスの部品などを引き継いで、オマスの万年筆作りを継承していましたが、中国系オーナーとASCのオーナーによってオマスの名前も復活することになりました。

パラゴンはオマスのセルロイドを使って現代流にアレンジされ、ゴージャスな万年筆に生まれ変わりました。オリジナルのパラゴンの印象とはまた違う、繊細な美しさを感じるものになっています。

オジヴァは創業オマスのものそのままに復刻されました。

シンプルな無駄のない万年筆ですが、独特の美しいラインを持っています。

新しいオマスのオーナーは、名品を生み出し続けたオマスへの愛情に溢れた人だと聞いていますので、創業オマスのモノ作りを大切に、ペン作りをしてくれるだろうと期待しています。

パラゴン、オジヴァという、まず代表的な定番モデルを創業オマスのデザインを継承して復活させて、新生オマスが誕生したことを知らしめてくれました。

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