活発なアウロラとペリカン~入荷してきた限定品・これから発売される限定品~

活発なアウロラとペリカン~入荷してきた限定品・これから発売される限定品~
活発なアウロラとペリカン~入荷してきた限定品・これから発売される限定品~

アウロラの地球の四大要素エレメンツを表現したミニペンのシリーズの第3弾「テッラ」が入荷しました。

イタリアの海をテーマにしたマーレシリーズのマーレティレニアと同じ鮮やかなエメラルドグリーンレジンで、アウロラはこの緑を大地の色としました。
男性の場合、冬にはあまりミニペンには考えが及ばないかもしれませんが、暖かい季節になってきて、上着を着なくなると、ミニペンをベストの胸ポケットに差したいと思うようになります。
すぐ手に取れる胸ポケットにペンがあるのはやはり便利です。
シャツに胸ポケットがあればそこに差してもいいと思いますが、真夏以外はいくら暑くてもせめてベストくらいはシャツの上に来ていたいので、ベストを彩るアクセサリーのような役目もしてくれると思います。

すでにマーレティレニアをお持ちの方はマーレティレニアをペンケースに入れて持ち運び、夏はこのテッラを胸ポケットにさしておくというのもいいのではないでしょうか・・と男性の方に、無責任にご提案します。

どちらかというとマニアックな通好みな限定品作りをするペリカンに対して、アウロラの限定品にはおしゃれでスマートな印象を持っています。
エレメンツの限定品シリーズ第1弾「フォーコ」は当店が創業した年に発売されましたが、当店に女性のお客様が来られるきっかけになったものだと断定できるほど、フォーコを購入された女性が多かった。

エレメントシリーズではないけれど、これもミニペンの「ルナ」など、女性をターゲットとしてかなり意識しています。
6月頃発売予定のマーレシリーズ最終品マーレアドリアは、透明感のある水色で、これも女性の方に人気が出そうです。

入荷したばかりの限定品シーザー(ガイウス・ユリウス・カエサル)もご紹介します。
入荷本数が少なく、ご紹介するべきか迷いましたが、ボディ素材のレジンの色、細部の装飾など、作り込まれた感じのする逸品で、ぜひご覧いただきたいと思いました。
ベースは、85周年レッドやマーレシリーズのアウロラが自信を持っているボディで、デザインのまとまりと実用性を高い次元で両立した、とても優れた限定品だと思っています。
アウロラとペリカンが今年は活発で、アウロラは前述の2つの限定品の他に、すでに大陸シリーズオセアニアを発売中ですし、ペリカンにもいくつかお知らせしたいものがあります。
少量しか入荷せず、ご予約で完売してしまったM200カフェクリーム、定番品だけどまだまだ供給が安定しておらず、当店でもバックオーダーを抱えている状態のM805ブラックストライプなどはすでに知られているところです。

今後も6月にM805デモンストレーターの刻印なし、12月にはM805デモンストレーターの刻印ありモデルが発売される予定です。
刻印というのは、ボディ内部が透けて見えることを利用して、内部機構のパーツ名をボディに記したもので、標本的な面白さを表現しています。
アウロラテッラ、アウロラシーザー、アウロラオセアニア、ペリカンM805ブラックストライプなどすでに発売されているもので販売終了していないものは、もちろんお買い求めいただくことができますし、ペリカンM805デモンストレーター刻印なし、刻印ありなどの今後発売のものもご予約を承っております。

メール(penandmessage@goo.jp)にてお問い合わせ下さい。


手帳の風景としてのインク

手帳の風景としてのインク
手帳の風景としてのインク

きっとカメラやレンズもそうですが、万年筆選びに正解と終わりがないように、インクもなかなか自分の色を決められずにいる人は多いのではないでしょうか。
自分はこの色でいこうと決めたはずなのに人が使っている色を見て、それが気になってしまう。
あの色を使ったら自分の文字はどう変わるのだろう、手帳やノートの風景はどのようになるだろうと思うと、ぜひ試してみたいと思ってしまいます。
私の場合、インクの色が気になるのは手帳やノートの風景が変わるということと、もっと自分の頭がクリエイティブになるかもしれないという自分への作用への期待からです。

昨年末から冬の間中、南米パタゴニア地方の南端ティエラ・デル・フエゴをイメージしたエルバンのインクを使いました。
少し赤みがかった茶色で、今まで自分のインクの色として考えたことのなかった色だったけれど、憧れている土地の名前のインクということで、無条件に使ってみたいと思いました。
インクは万年筆を滑らかに書かせるための潤滑油くらいにしか見ていなくて、その色について全く興味を持たなかった私を血の色が緑と揶揄する人もいましたが、ティエラ・デル・フエゴは心動かされたインクでした。

そして、最近は季節によって使い分けてみようかなどとも思い始めていて、それは当店のオリジナルインクが意識していたものでした。冬枯れは冬を、朱漆は春を、朔は夏の夜を、山野草は秋をイメージしています。
その他のWRITING LAB.オリジナルインクも、クアドリフォリオは春、オールドバーガンディは冬の色だと私は思っています。
季節と関係がないけれど、Cigarのインクは、少し退廃的なオールドスタイルな男性っぽさを表現したインクです。
最近、書いたばかりの時は緑色で、乾くと黄色っぽく枯れたような色になるCigarのインクが海外でも話題になって、異常なくらいよく売れています。

話を元に戻すと、これからの季節らしいインクの色を何か使ってみたいと思い始めて、夏らしい、自分らしい色についていろいろ考えています。
あまりアウトドアでの活動をしない生活ですが、外の世界の季節感をインクの色に取り入れたい、昔の人が自然の事象に趣きを感じて、風流にそれらを取り入れたように、わずかに感じる季節感をインクの色で遊びたいといろいろしているうちに、山野草を手帳に使いたいとほぼ決まりました。
今年は特に長く感じた寒い季節がやっと終わり、気持ちも服装も、靴も変わる温かい季節に、インクも変えてみてはいかがでしょうか。

⇒Pen and message. オリジナルインク山野草
⇒インクTOPへcbid=2552140⇒インクTOPへcsid=0″ target=”_blank”>⇒インクTOPへ

文集雑記から2「一番愛用している万年筆」

文集雑記から2「一番愛用している万年筆」
文集雑記から2「一番愛用している万年筆」

雰囲気のあるステーショナリーを使いたいと思っています。
それはステーショナリーに限らず、自分が使うモノ全てに対して思っていることですが、そういうモノを持つことで、自分自身も雰囲気の良い大人になりたいと思うからです。

少し前になりますが、お客様からの愛用している万年筆に関する文章をご寄稿いただいた、「文集雑記から2~一番愛用している万年筆」を発売していますが、そこに書いたいつも使っているペリカンM450は、私にとってそういうモノのひとつです。
それが証拠に、私がM450を使うのは電車の中やカフェなどの人目があると思うところで、誰も自分を、自分のペンなど見ていないと思いながらも、良い雰囲気に見られたいという邪心が表れていたりする。
文集の中では、その太字のペン先による書き味の良さを褒め称えているけれど、そのペンが自分を実際よりも良く見せてくれるような錯覚を起こさせてくれる雰囲気を持っているところも気に入っています。

今ではそういった邪心もありますが、もともとはただ書くことが好きで、それは万年筆を知る前からでした。
ボールペンしか使っていなかった時でも書くことは私にはとても楽しい作業で、万年筆の味を知って、書くことがさらに濃厚な楽しみのある遊びになっていきました。
その辺りのことを他の人はどうだったのだろうと知りたくて募集していたのが、文集雑記から第1号「はじめての万年筆」でした。
後から読み返して、もっと上手く書けたのにとか、もっと面白い話ができたのにと思っても活字になったものは修正が利かない。
後から修正できるデジタルなものとは違う緊張感がそれにはあって、それもこういったものの良いところだと思いました。

第2号の「一番愛用している万年筆」は、持っているもの全て愛用していること、どれか1本に決めることが難しいことは、自分がそうなので充分に承知していましたが、それでも1本を決めて、1本の万年筆についてその想いを書いて欲しいと思いました。
それはきっととても楽しい事だと思ったので、皆様と一緒にしたかった。
それぞれの方の文章を何度も読み返して、ここに語られている全ての万年筆に私も愛着を感じましたし、その文章にも愛着を持っています。

これは皆様の力をお借りした、当店のオリジナル商品だと思っています。
ちなみにこの文集の順番は、万年筆順になっていて、イタリア製、ドイツ製、日本製と進みながら、同じ万年筆・同じメーカーがあればそれらをかためていて、それぞれを比べながら読み進める楽しさもあると思います。

〇ご注意〇
*文集は印刷代の一部を実費でいただいております。そのためクレジットカード・代引き配送などはお使いいただけませんのでご了承ください。
他の商品と同時にご注文の場合のみ、お使いいただけます。

*文集はヤマト運輸DM便でも発送させていただきます。お手数ですがメールでご連絡下さい。

⇒文集「雑記から」1・2(Pen and message.オリジナル商品トップへgid=2136280″ target=”_blank”>⇒文集「雑記から」1・2(Pen and message.オリジナル商品トップへ

パーフェクトなペンシルエクステンダー楔

パーフェクトなペンシルエクステンダー楔
パーフェクトなペンシルエクステンダー楔

金具を作ってくれていた職人さんが高齢のため引退され、作れなくなっていた工房楔のペンシルエクステンダーが新たな職人さんを見つけたことで久々に出来上がり、先日のイベントに姿を見せました。

工房楔のペンシルエクステンダーは、パイロットカスタムヘリテイジ912、カスタム742の首軸から先のペン先を収めることができる当店オリジナル万年筆銘木軸こしらえとともに、楔の商品の中でもオリジナリティがあり、デザイン・機能性を兼ね備えたものだと思っていましたので、それが作れなくなったと聞いた時はあまりにも惜しいと思っていました。

エクステンダーには、スタンダードなフォルムの「エクステンダー楔」と、「トゥラフォーロ」の2種類があります。
スタンダードな「エクステンダー楔」は短くなった鉛筆を使うための鉛筆補助軸ですが、「トゥラフォーロ」は長い鉛筆もそのまま収めることができます。
どちらも軽くて細い鉛筆を万年筆のように楽に持って、軸の重みで書くことができる、違う意味での鉛筆補助軸だと言える。
金具はどちらも真鍮の特製金具を使っていて、鉛筆を固定するグリップ部の滑らかな動きは真鍮の金具ならではです。
黒柿、ハカランダ、島桑、ハワイアンコアなど希少と言われる素材を、工房楔の永田さんは今回も多く使用していますが、その中でも特に良いものを選ぶ眼は素晴らしいと思っています。
希少な良い素材ほど1本1本にあった加工の仕方があって、そういうものは大量生産ではとても扱いきれないものなのだと改めて思いました。

手触りのザラザラしたものは、その感触を残して仕上げ、硬い木はスベスベした木肌の特長を生かして仕上げてあります。
それはとても洗練された感覚による仕事の仕方だと思っていて、永田氏の意外(?)な一面だといつも思います。
工房楔のエクステンダーは真鍮金具の重みや、木軸の太さから、鉛筆を豪快に使う役に立っていて、私などはあまり鉛筆を使うことはありませんが、鉛筆も見直したいと思う、このエクステンダーを使いたいがために、鉛筆を使おうと思ってしまいます。

ファーバーカステルのパーフェクトペンシルは、書く、消す、削る全てを備えた鉛筆で、パーフェクトの名に恥じないものになっていますが、工房楔のペンシルエクステンダーもまた、銘木の素材感、鉛筆を補助してくれる使用感、作り込まれたオリジナリティ溢れるオンリーワンのものを持つ所有感などを満たしてくれるパーフェクトなものだと、鉛筆を愛用されている方にお勧めすることができるし、これをきっかけに鉛筆も使ってみていただきたいと思わせてくれるものです。

*画像のトゥラフォーロは島桑です

⇒工房楔 ペンシル・エクステンダーTOP