
7月12日(土)13日(日)綴り屋さんの作品即売会を、590&Co.さんのイベントスペースで開催いたします。両日15時以降はご予約なしでもご入場可能です。
イベントスペースには当店の調整士もおりますので、綴り屋万年筆をお買い上げのお客様には、その場でペン先調整をさせていただきます。
綴り屋さんの作品即売会の会場である590&Co.さんのオーダーによるプエブロ革と、以前は当店のオーダーで製作していただいたこともある、エレファントのデブペンケースが出来上がりました。
エレファントはその独特の革目や質感を楽しめる大変丈夫な革です。かなり使い込むとフカフカの表面がツルツルに変化していきます。
プエブロは、同じタンナーバタラッシィカルロ社によるミネルヴァリスシオやミネルヴァボックスと同じようにエージングに特長のある革で、しばらく使ううちにいい艶が出てきます。ご自分でブラシや布で磨いていただくと、より早く艶が出てきます。
それは今回当店のオーダーによって作っていただいたデブペンケース、デンマークソフトカーフと対照的です。
デンマークソフトカーフは静かにゆっくりとエージングする革で、何年か使っていただくと上品な味のある良い風合いに育ちます。
どういったタイプの革を選ぶかは別として、デブペンケースは文房具類を収めて持ち運ぶものとしての大容量さという実用性と良質な革を職人の技で仕立てるというプレミアム感を両立したものとして、ペンケースのスタンダード的存在です。
私は普段持ち歩く鞄は中身がギュウギュウなので、少しでも荷物を減らしたいと思っています。万年筆も専用のペンケースではなく、他の筆記具や文房具と一緒にデブペンケースにガサッと入れています。
しかし、そのまま入れると他のものと当たって傷がついてしまいますので、149ならオリジナルレザーケースMに、M1000やオリジナルコンチネンタルならレザーケースLにと、オーバーサイズのペンを入れてからデブペンケースに入れるようにしています。
そういう持ち運び方なので、オーバーサイズの万年筆の方が軸が肉厚で丈夫なので、持っていても安心感があります。
先週発売開始しましたセーラー万年筆さんに別注して製作していただいたKOPsmoke もオーバーサイズなので、同様に安心して持ち運ぶことができます。
先月、590&Co.さん、フランベルグさんとの別会場での共同出張販売で東京に行ってきました。
出張販売の時は調整機をカートに載せて引いていて、リュックに自分の荷物を詰め込んでいますので、余分なものを持ち運ぶ余裕がありません。
やはりデブペンケースに文房具とオーバーサイズの万年筆を入れて持ち運ぶことになります。
話は変わりますが、代官山の出張の時、新幹線で品川まで行き、山手線で恵比寿まで行っていました。
ギュウギュウの山手線に大きなリュックを背負ってカートを引いて乗り込むのはとても気が引けましたが乗らないと仕方ない。恵比寿についてからも長い坂道を歩いて登り続けて、やっと会場のギャラリーに着きます。
お客様から新横浜から東横線につながる線ができたので、その方が楽かもしれませんよと教えていただき、その通りに今回は来てみました。
時間はほぼ同じですが、電車の込み具合がマシなのと、歩く距離が断然短いし、平らな道なので全く疲れませんでした。
首都圏は行くたびに街が変化し続けていることを感じます。神戸の街はほとんど変わらないけれど、帰るとホッとします。どちらが良いのか分からないけれど、きっと繁栄を続けるには、時代に適応して変化しなければいけないということなのかもしれません。
店のあり方、仕事の仕方、モノについても変わらないものを探し続けて今までやってきました。それが本物だと思ったからですが、今まで見たものではどんなことでも通用する期限はどうしてもあるということでした。
デブペンケースは変わらずにずっと作り続けられていても、変わらずに売れ続けている稀有な存在のモノだと思います。