60周年 ラミー2000太字への憧れ

年末にラミー2000の太字を手に入れて、年末年始の休日期間中はただ何かを書きたくてひたすら落書きをしていました。

新しい万年筆を手に入れた時はいつもそうで、何も考えずにペンを走らせています。

ラミー2000は、とてもシンプルなデザインで無機質な印象の万年筆ですが、古き良き時代の仕様を残した万年筆です。

パーカーデュオフォールドは100年近く、モンブラン149、ペリカンM400は70年以上の歴史があって、それらと同じように定番名作万年筆に挙げられるラミー2000は1966年の誕生で、60年の歴史ということになります。

他の万年筆たちはこれまで何度もモデルチェンジをしてきましたが、ラミー2000の基本的な仕様は全く変わっておらず、ペン先を内側から取り外しする構造はその当時の1960年代の万年筆たち、例えばモンブラン10番代、20番代に近い構造になっています。

14金のペン先はあまり柔らかくはありませんが、金ペンらしい味わいが感じられます。

私が使い始めた太字もインク出が渋く調整の必要はありましたが、しなやかささえ感じる良い書き味を持っています。

太字の研ぎはスタブ調と言っていい真四角な研ぎで、筆記面がベッタリと当たる感じで、独特の文字が書けます。

ラミー2000の太字は私にとって憧れの万年筆でした。

新聞記者をされていた方と長い交流があり、まだ小さかった息子を連れてご自宅にお邪魔したこともありました。

その方は若い時に東京で買ったというラミー2000の太字を愛用されていました。

ラミー2000が一番書きやすく、何時間でも書いていられると言っておられましたが、70代後半だったその時でも徹夜で原稿を書いたりされていました。

たくさんのすごい万年筆を持っていたにも関わらず、ラミー2000が一番書きやすいということが当時の私には不思議に思っていました。

私はその方に文豪のイメージがあって、モンブラン149やパーカーデュオフォールドなどの方がそのイメージに合うのではないかと勝手に思っていました。

でもラミー2000の太字を「これがエエねん」と愛用されているのを見てずっと憧れていて、いつか真似したいと思っていましたが、何となく恐れ多かった。

昨年末に2026年がラミー2000が発売されて60年の記念すべき年だということに気付いたこともあって、ラミー2000太字への憧れを形にすることにしました。

ラミー2000は私より2年早い1966年に生まれた同年代と言っていい万年筆です。それが60年になるとは。

2000年まで通用するペンを作るという目標で作られたペンもたくさんの斬新なペンの登場でその新しさは感じなくなってしまいました。どんなものでもいつかは古くなってしまうのかもしれない。しかしラミー2000からは、最近の洗練されたペンにはない温かみを感じます。

ヤスリ掛けをして木のように見えるよう工夫した質感のあるボディとキャップ。小さいながらもしなやかささえ感じる14金ペン先。

コストをなるべくかけずに良いものに仕上げたいというラミーの想いが伝わってくる仕様で、これがこのペンに温かみを与えている。それは今の時代にこそ必要なモノ作りの思想のような気がします。

次のペン語り更新は、出張販売のため1/23になります。

⇒ラミー2000