工房楔の銘木万年筆ケースコンプロットは、10本収納のディエーチと4本収納のクアトロがあります。
机上での使用を想定した10本用ディエーチは、開いたまま立てておき仕事に必要なペンを選ぶという、万年筆を使い分ける楽しみを改めて感じさせてくれるものです。
私はコンプロット10(ディエーチ)を使い始めて、万年筆を使うことが更に楽しくなりました。
10本を一度に見渡せるため使うペンが偏らないという効果もあり、それはもしかしたらインクが乾いているのではないかという心配から私を解放してくれる、精神衛生上も大変意義のあることだと思います。
仕事が終わるとコンプロットをパタンと閉じて、引き出しなど収納場所に仕舞っておく。明日の朝またそれを開いて仕事をする。
コンプロットに関する一連の動作が儀式のように思わせてくれるのも、コンプロットが厳選された素材の刳り抜きという、素材の良さを最も生かす技法で作られているからなのかもしれません。
シンプルな加工法である刳り抜き技法は、腕の良さと素材を見る目が物を言う、ごまかしのきかない技法で、自分の仕事に厳しい工房楔の永田さんだからこそ、その大作であるコンプロットを作り上げることができたのではないかと思います。
コンプロット4ミニは携帯できるコンプロットとして、用途や色をコーディネートした4本を持ち出すのにちょうど良い、鞄に入れやすいサイズですが、持ち歩くにはどうしても傷が気になります。
そこで、コンプロット4ミニを持ち歩くためのコンプロットウェアをWRITING LAB.で企画しました。
コンプロットを保護するためのカバーですが、中に入れるコンプロットに見合う上質で素材感のあるものとして、栃木レザーのクリーク革を選んでいます。
手触りや色合い、質感に、革本来のものが感じられ、使い込むと艶を出してくれます。
内装は、出し入れすることによって銘木製のコンプロットを磨く役割もある合成皮革のエクセーヌを使っています。
コンプロット4ミニを引き立て、より使い易く、持ち運び易くしています。
万年筆を使うことを楽しくしてくれるコンプロット、そしてコンプロットをより楽しく使うことができるコンプロットウェアです。
万年筆を入れるケースに更にケースを作ってしまう。
WRITING LAB.では、こういった一見無駄に見えるけれど需要のありそうなものを、シンプルに上質な素材を使って作っていきたいと思っています。
そしてそれは万年筆を使うことをより楽しくしたいという思いからです。
今後も、色々な万年筆を楽しむためのものを作っていきたいと思っています。