始めての万年筆を買おうと、一見さんだと入りにくい当店に若い人が勇気を出して来て下さることがよくあります。
わざと入りにくくしているわけではありませんし、人から言われるまでそのことに気付かなかった。
入りにくい原因は、当店が半地下にあるため階段を3段降りなければならないからかもしれないし、店内が見えて、中にいるお客様全員が常連さんに見えるのかもしれません。でも彼らは入ってきてくれます。
もっと買いやすいお店はいくらでもあるのに、当店で万年筆を買おうと思ってくれることが、ものすごく嬉しい。
もし何を買っていいのか分からなければ、私がいろいろ選んでご提案します。
いずれにしても、最も書きやすい状態にして、インクも好きなものを選んでもらって、使い方もちゃんと説明して、インクの入れ方も目の前で実演してお渡ししています。
初めて万年筆を使うという人が来てくれると、この店はまだ大丈夫だと思えます。若い人にも選んでいただける店でなければいけないと思うので。
あまり低価格な万年筆は置かないようにしようと思っているのですが、ラミーサファリだけは置いておきたい。
前述の、初めて万年筆を使う人から選ばれることが多いというのも理由ですが、サファリは万年筆の中では安めの価格帯の万年筆でありながら、もっと高価な万年筆にあるような、使っていることに誇らしさが持てるようなところがあると思っているからです。
私たちが万年筆に惹かれるのは、万年筆から教えられるものがあるという側面もあるからです。
例えばサファリなら、インク残量を見やすいように窓が空けられているとか、尻軸にキャップを付けなくてもペンが転がらないようにボディに平面がつけられているとか、子供がカバンのストラップにはめても広がらない頑丈なクリップがついているなど、ターゲットとする人が快適に使うための仕組みが価格という制約がある中でちゃんと込められていて、価格が安いことを言い訳にしていない。
サファリの起こりは子供たちが使う学童用の万年筆です。安い価格で、機能をきちんと満たした、大人の仕事がされている子供向けの万年筆です。
サファリは毎年限定色を発売していて、今年はピンク、ブルー、グリーンのパステルカラーを出して、私たちを驚かせましたが、そのラミーらしからぬ色も後々伝説になるだろう。
今年はもうひとつ、日本限定仕様としてブラック金具のホワイトのサファリが発売されました。20年近く前には定番としてあったモデルですが、今回初めて見る人にはまた新鮮に映ると思います。
もちろん、初めて使う万年筆としてもお勧めいたします。
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