旅行に行く前に一番最初に準備するものが、旅の間に読む本とノートと万年筆なので、いつも妻に嫌味を言われます。
服などの着替え、洗面道具を先に用意すればスーツケースの荷作りも早く終わるのに、そうしないのは旅を考えた時に私はまず、持っていく本と文房具について思い描くからです。
本は行き先が舞台になっているものがあれば理想ですが、なければ何らかの旅行記などが良いと思っています。
今夏の旅行の行き先は伊勢神宮で、同じ近畿圏内のとてもささやかなものですが、近鉄特急に初めて乗るし、新しくできたホテルに泊まれる、近くの贅沢ができるのではないかと思って楽しみにしています。
荷作りに話を戻すと、荷物をバラバラと鞄に入れるのは何となくつまらないし、散らかりやすくなってしまいますので、同じジャンルごとに小分けしたポーチになるべく入れたいと思います。
それによって荷物が重くなったり、入る量が少なくなることもあるかもしれないけれど、ポーチに小分けすることは旅の間の便利さにも繋がるので譲れないところです。
鞄の中で荷物を小分けにするためだけのポーチとして考えると、あまりにももったいないですが、一番こだわっている特別なものを入れるポーチとして、そして宿泊したホテルの部屋からちょっと出る時などに、財布、携帯電話、万年筆などを入れて持って出る時にも使うものとして、ル・ボナーのポーチピッコロほど適したものはないかもしれません。
既にたくさんの人がそれぞれの用途を見つけて使われているようです。
ちなみにポーチピッコロには、持ち手が付いています。
これは手で持って提げるというよりも、ここに親指以外の指を通してポーチに手の平を添え、ファスナーが上を向くように持つように設計されています。
ル・ボナー松本さんの美学なのかもしれません。
当店に来られるお客様の多くは、当店に来られる場合旅行ではないのでポーチピッコロをたいていの場合、文房具入れとして使われています。
私もそのように使っていて、手帳とペンケース、携帯電話などの仕事の道具を入れて、鞄からピッコロを取り出すと仕事を始めることができる。
これが旅行でも同じで、一番大切に思っている、旅の記録をするための道具をポーチピッコロに収めて、ホテルの部屋や特急電車の中で取り出して書き物をしたい。
家族と一緒にいる時に手帳に集中して書き物をしていると、後から何をそんなに書くことがあるのかと聞かれることがあるけれど、書かなくても何も困らないけれど、書きたい気持ちになるということをどう伝えればいいのだろう。
実際は後々のネタに使えたりするので、書かないと困ることにもなるけれど。
万年筆店店主という職業だけど、書くことも仕事の一部で、そういう生き方だとしか説明がしようがありません。
その生き方を写すものをここにはいつも収めていたい。
ポーチピッコロはそんなふうに思わせてくれる、ちょうどいい存在なのです。
*どちらも少量の在庫になりますのでご了承下さい。