福岡県南部の記録的な豪雨の翌週で、どういう状況かよく分からないまま迎えた福岡のイベントでした。訪れた三日間は雨は降っていませんでしたが、すごい湿度で神戸とは全く違い、もちろん6月末に訪れた北海道とはあまりにも違う蒸し暑さでした。
重い調整機のカートを引いて地下鉄から地上に上がった時には、すっかり汗だくになっていました。
会場のほぼ隣にあるホテルに早めのチェックインをして、ちょうど永田さんとも行き会って、15時過ぎからギャラリートミナガさんで準備を始めました。
永田さんはさすがにイベント慣れしていて、自前のテーブルまで用意して完璧な売り場作り。今回のイベントで永田さんから学ぶことは非常に多いだろうと2月の下見の時に思っていましたが、それは正しかった。
永田さんの仕事振りを見て、出張販売のノウハウや自分ができていない様々なことがよく分かりました。
準備はいくらしても終わりがありませんでしたが、翌日の朝からも時間をいただけるとのことで、18時に切り上げました。
ギャラリーの女性オーナーの富永社長が誘ってくださり、とても美味しい魚料理をご馳走になりました。
富永社長は今まで出会ったことのないタイプの方で、生粋のお嬢さまでした。
私と永田さんはご飯をおかわりしながらも、完全な接客モード。
どこか緊張感のある雰囲気で始まった夕食でしたが、徐々に打ち解けることができて、富永社長との距離が少し縮まったような気がしました。
イベントが終わった時には富永社長が「あなたたちはクセのない本当に良い人たちなのね」と言って下さいました。
2日間お客様と接する私たちを見ていてそのように思われたようで、素直に嬉しかった。
福岡でのイベントの雰囲気は、当店で年2回開催している工房楔のイベントに近いものでしたが、札幌のイベントとはかなり違っていました。
気候、地形も含めてそれは違う国のようだったと思っています。
札幌のイベントでは初めてお会いするお客様が多かったのに対し、福岡では知り合いのお客様が多く、札幌と福岡の距離の違いを実感しました。
どちらのイベントでも、ペン先調整・字幅変更などの調整が一番求められていたと思いますが、札幌のお客様は当店が提供する商品やオリジナル商品に興味を持って下さっていて、どんなものがあるのか見に来て下さったように思いました。
それに対して、福岡では商品も見に来て下さっていましたが、私がどんな人間なのかを見に来られた方が多かったように思います。
イベントごとに新しいものを用意して、それをお客様に見せ続けている工房楔の永田さんのように、私も毎年開催すると決めたイベントに毎回来ていただけるよう、準備をしなければならないと思います。
そして、札幌・福岡のイベントに来て下さったお客様に次のイベントまでの一年、気に掛けていただけるように、興味を持ってもらえる情報を発信し続けなければならない。
イベントで多くの出会いがあってとても良かったけれど、新たな苦しみと戦いも始まったように思います。
福岡では、来年も7月14日(土)15日(日)、「Pen and 楔 福岡展」を開催することを決めて、ギャラリートミナガさんに予約をして帰ってきました。
*最後になりましたが、先日の九州地方北部の集中豪雨により被災された皆様には、謹んでお悔みとお見舞いを申し上げます。