靴や時計は、良いものを身につけていると一目でそのこだわりが見る人に伝わるものだと思いますが、万年筆には気付かない人が多いかもしれません。
それは少し寂しいことではあるけれど、でもさりげなく自分の主張を込めた万年筆を胸ポケットに差すことは、書くことを大切にしている私たちにとって最もお洒落なことだと思っています。
また、たまにそれに気付いてくれる同志の人に出会うこともあるかもしれませんので、ぜひ胸ポケットに万年筆1本差して欲しいと思っています。
毎月1回第3木曜日に「コラージュで手帳を彩る」という教室をしています。
その時のために切り抜きを用意しておいたのですが、その中にアインシュタインが椅子に座ってパイプを燻らせている写真がありました。
どの年代に撮られたものかは分かりませんが、上着の胸ポケットには30年代後半から40年代のペリカンが差さっていました。
それはとても自然で、日常の道具としてそこに存在しているようで、アインシュタインはきっと良いアイデアが浮かぶと、ポケットに入っているレシートとか、その辺りにある紙切れに、そのペリカンで乱暴に書きとめたのではないかと思わせてくれる写真でした。
さりげなく、とてもサマになっているアインシュタインのポケットに差したペンはただの筆記具ではなくて、あまりにも雄弁にその人の生き方を表しているようなものに思えました。
自分もこんなふうにペンを使いたい。
たとえ書くものが宇宙の構造を読み解く数式ではなくて、ブログの下書きだったとしても。
アインシュタイが胸ポケットにさしていた万年筆と形が近いM101を紹介する手もありますが、他にも 胸ポケットに差してサマになる万年筆というのがあると私は思っていて、それは本当に私の独断と偏見になってしまいますがお付き合い下さい。
クリップの形とボディの長さ、そして雰囲気などから胸ポケットに差して美しい万年筆の筆頭はアウロラオプティマだと思っています。
クリップはエレガントなカーブを描いて細くなり、先端の丸い部分に自然につながっていく大変色気の感じられるものだし、ボディは太目だけどキャップを閉めると長さは短くなります。
上着の胸ポケットにさして、これほど座りのいい万年筆はないと思っています。
クールビズになっていて、シャツで仕事をしてもいい状況でしたら、ミニオプティマでもいいかもしれません。
シャツのポケットの方が底が浅いし、生地が薄く柔らかいので軽い方がいいのでなるべくならミニペンの方が都合がいい。
アウロラオプティマにもミニオプティマにもリザーブタンクがついていますので、外出時のインク切れでも困らないし、そういうところも胸ポケットに差して持ち出すペンに向いているとも言えます。
ペリカンM400は生まれついての胸ポケットに差すペンで、この万年筆は胸ポケットに差して使ってこそその真価が発揮されると思っています。
書くことだけを考えると適度な重量のあるM800の方が書きやすいに決まっていますが、胸ポケットに差して、出先で不安定な状態で書くなどというシチュエーションの場合、M400のサイズが最も使いやすいのです。
クールビズになると、M400のままでも充分対応できますが、M300というミニペンもありますので、半袖のシャツの胸ポケットにM300を差してみてほしいと思います。
当店が提案する胸ポケットに差す万年筆はお洒落のアイテムというデザインだけのものではなく、実用からそのペンを胸ポケットに差すペンとして選んでいる、万年筆を理解している選択だと思っています。
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