革質で選ぶペンケース

革質で選ぶペンケース
革質で選ぶペンケース

久し振りにル・ボナーのデブペンケースが入荷しました。
今回入荷したのは、発色の良さと、傷がつきにくく丈夫なシュランケンカーフのものです。この革は扱いやすくて、本当に良い革だと思っています。
使い込んだ時のエージングはほとんどないけれど、いつまでもきれいな状態で使うことができる。
デブペンケースの代表的な素材の、エージングが美しいブッテーロ革と対極にある革で、この辺りは好みの分かれるところかもしれませんが、傷を気にせずに使うことができることは大きなメリットだと思います。

柔らかいカーフの皮を薬品で縮れさせると80%くらいに縮み、使える面積は小さくなりますが、それだけ密度の高い丈夫な革になります。
厚みを感じるのにしなやかさがあるのは、そんな製法からきているのかもしれませんが、型押しでシボを作っている革との違いは歴然で、手触りが違う。
発色も自然で、美しい。色数も増えています。
手に入れることがなかなか難しい革で、誰もが使うことができる革ではありませんが、ル・ボナーさんはその革をかなりの量買い付け、鞄や今回のペンケースなど小物にも使っています。

デブペンケースは、容量が大きいのでペン以外にも様々な小物を入れることができ、その中に万年筆を1本だけ同居させるときに、保護のためにもカンダミサコさんの1本用のペンシースが役立ちます。
カンダミサコペンシースも、シュランケンカーフを使用していますので、外側のデブペンケースと同色にしたり、コーディネートしたりする楽しみがあります。
ペンシースは革を円筒形にクルンと丸めて縫っただけのとてもシンプルな作りですが、素材としているシュランケンカーフの発色と、ステッチの色合わせ、革の丸みなどから、とてもかわいらしいものになっています。
ペリカンM800くらいが収まり、レギュラーサイズのペンなら多少の窮屈さがあったとしても収めることができます。

革の楽しみは、使い込んだり、手入れしたりして、艶が出たり、色が変化していくことに尽きると私は長い間思っていました。
しかし、そういった革には多少取り扱いに注意が必要で、手入れもしないといけません。それも革の楽しみではあるけれど、まず道具として使うことができて、いつまでもきれいな発色を保ってくれるシュランケンカーフも楽しい革だと思い始めています。
シュランケンカーフ、某ブランドも最高級品に使用している革だけのことはあって、モノに使われないスマートな使いこなしができる革だと思います。

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⇒2009.12.4 カンダミサコさんのペンシース