IL Quadrifoglio(イル・クアドリフィリオ)との出会い 9月15(土)16(日)日イベント開催

IL Quadrifoglio(イル・クアドリフィリオ)との出会い 9月15(土)16(日)日イベント開催
IL Quadrifoglio(イル・クアドリフィリオ)との出会い 9月15(土)16(日)日イベント開催

イル・クアドリフォリオの工房は、久内さんご夫妻がフィレンツェに修行に渡る前に在籍していた革学校の仲間たちと共同で借りている一軒家の中にあります。

外観は昭和40年代に建てられた民家ですが、内装は自分たちで壁や天井を変えて間取りも作り替えられている、今の感覚のクリエイティブな空間になっています。
ここでご夫妻は仲間たちと刺激し合いながら、日々革小物・靴の製作をされています。
仕事を始めて1年半しか経っていないので、暮らしは決して楽ではないと思うけれど、お二人はとても明るく、そして好きなことを仕事にできる幸せを噛みしめながらマイペースな毎日を送っておられるようです。

私はお二人からイタリア人の職人のライフスタイルを見ますし、実際お二人はフィレンツェの工房でのライフスタイルが染み込んでいるようです。
イル・クアドリフォリオのブログ http://ilquadrifoglio.blog53.fc2.com/ 「La Dolce Vita~気ままな生活」というタイトルはあまりにもはまり過ぎている。

私たちは久内さんたちにいつまでもそんな風に暮らして欲しいけれど、作品はなるべく早く見たいと思いますし、お願いしている新製品をどんどん出してもらいたいと思っていますので、イル・クアドリフォリオのお二人について考える時、とても複雑な気持ちになります。

イル・クアドリフォリオのお二人とは、昨年12月頃旧居留地に工房兼ショップを構えるベラゴの牛尾さんから紹介されてお会いしました。
WRITING LAB.として作ってもらいたいと牛尾さんに打診したものがイル・クアドリフォリオの久内さんたちの作るものと合うのではないかと、牛尾さんが気付いて紹介してくれたのです。

今は革製品作りに専念しているけれど、お会いした時久内さんご夫妻はそれぞれアルバイトをされていました。
副業しながらというと、何か悲壮感のようなものがあるのではないかと私の感覚では思いますが、アルバイトをしていることも笑い話にしてしまうような明るくポジティブなお二人と一緒に仕事をしたいと思いました。

その出会いから第1作目のペンケース「SOLO」が出来上がるまで半年近くの時間が経ってしまいましたが、7月にWRITING LAB.とIL Quadriofoglioの共同企画商品として発売することができ、趣味の文具箱vol.23でも取り上げていただきました。
イル・クアドリフォリオの革小物を作る技法「絞り」は木型に革を巻きつけて固めていきます。
巻きつけるのは染色されていない革なので、色を重ね塗りしていく「パティーヌ」技法で色付けしていきます。
この作り方は型の精度がポイントで、試作を繰り返しながら型を修正していくのに労力も時間も掛かりますので、初回ロットが出るまでがとても大変だということが分りました。

パティーヌ技法はイル・クアドリフォリオの革小物に雰囲気を与えています。
奥行きのあるムラと透明感が同居していて、革製品ではないような色合いを感じ、私がイル・クアドリフォリオの製品に惹かれる一番のポイントとなっています。
「SOLO」のペンケースは個人的にも大変気に入っています。
蓋と胴の締まり具合が絶妙で、閉める時に空気が抜けていくのが分ります。
サイズがピッタリ合う、ペリカンM1000、アウロラ88、オマスミロードを収めていることが多く、これらの万年筆の使用頻度が高くなります。

9月15日(土)16日(日)にイル・クアドリフォリオのイベントを開催しますが、革小物の新製品の発表も予定していて、またご報告できると思います。

*画像は前回のイベント時の様子です