システム手帳リフィル筆文葉のデザイナーかなじともこさんが当店から独立して、智文堂という屋号で活動されています。
商品の製作の他、ご自身でオフ会を開催されたり、当店でイベントをしていただいたり、外部イベントに一緒に参加していただいています。
6月に発売されました趣味の文具箱vol.50にも紹介されたり、インスタグラムで発信している記事も多くの人に見てもらえるようになって、かなじさんの知名度が上がってきているのを私も実感しています。
かなじさんが手帳リフィルのデザインを仕事にするきっかけになれたことを、とても誇りに思っています。私たちもかなじさんに負けないように、ともに高め合えるよう活動したいと思います。
そういう刺激を与えてくれる、その人に見られて恥ずかしくない仕事をしていたいと思える相手が齢とともに増えていく。
何歳になっても楽しみながら、ともにあがき続けていきたい。
話を戻すと、かなじともこさんがM5システム手帳リフィル「そら文葉(そらもよう)」を発売しました。
先日当店で開催しました「智文堂PopUpStore」でお披露目しましたが、お客様方の反応は非常によかったと思います。
女性のお客様が多く、その中の一人であるシステム手帳の作り手のカンダミサコさんは、自分用に作ったシステム手帳を使うのをそら文葉の発売まで待って、買いに来てくれました。
バイブルサイズリフィル筆文葉もそうですが、M5リフィルそら文葉は、このリフィルの使いこなしを使い手に考えさせるところがあります。
何も考えずに使わせてくれず、使い手に工夫を要求するというイメージ。
それは書き味から快感が得られて、いつまでも書いていたいと思わせてくれる、当店オリジナルの「Liscio-1リフィル」の対極にあるものだと思えて面白い。
自分の手帳の用途、実情にどの罫線が合っているか、そしてどのようにレイアウトして使うか。正解は自分にしか分からないけれど、かなじさんから出されたクイズに答えるような感覚になります。
パズルを解くように、古い常識に捉われている硬い頭を柔らかくして使いこなす。それを考える作業が実は一番楽しくて、手帳を使いこなす楽しみの大きな部分を占めていることをかなじさんは伝えたいのだと思います。
私も自分なりにそら文葉の使いこなしを考えている途中ですが、フレックスダイアリーはミニ5穴システム手帳を1日1ページとして使っている私にとっては、とても使いやすいと思ったリフィルのひとつです。
フレックスダイアリーと4つ折りカレンダーを組み合わせると、半年のスケジュールと1日1ページやウィークリーと合わせて見ることができる。
この小さな紙面に無限の可能性が、楽しめる要素があるようにさえ思えます。
そら文葉の用紙は筆文葉とは違っていて、少し薄めの紙になっています。挟める枚数に制約の多いミニ5穴システム手帳で使いやすいようになっていますが、書き味はかなり良いと言えます。
どこにでもある普通のものでなく、それに惹かれる人は少ないけれど、その良さが分かった人にはより楽しんでもらえる。
少ない人数をターゲットにしているからこそできるモノ作り。この店でしか手に入らないものをなるべく作ったり、売ったりしていきたいと、私たちは思っています。