工房楔の木工家、永田さんが製作しているパトリオットペンのブライヤー軸をずっと使っています。
それは少しずつ色が変化して、最初乾いたような茶色だった軸が光沢のある黄色っぽい色に変わってきています。
永田さんのペンの良いところは、使っていくとボディの天然木がそのように変化してくれて、強い愛着を感じることができるところだと思いますし、本当の良木、そしてその良木を理解している木工家の仕上げによって生み出されるものだけにその愛着は生まれるのかもしれません。
永田さんとは最初ル・ボナーの松本さんの紹介(松本さんもある方から紹介されたそうです)で知り合いましたが、私には木についての知識が全くなく、大量生産で絶対壊れないように作られた木製品しか今まで知りませんでした。
しかし、そういうものには人を惹きつけてやまない魅力があまり感じられず、それは木の良さを生かしきれていないからなのだと、永田さんと出会って知りました。
三宮のバー、バランザックのカウンターで永田さんが木について熱く語るのを何度も聞きました。
その言葉は職人のこだわり以外の何物でもありませんでした。
パトリオットペンはコロンとした太軸で自然な持ち心地の使いやすいバランスのボールペンで、見た目のバランスも魅力があります。
こういった木工家の中では非常に多作な方である永田さんの作品の中で最も木の種類が多く、たくさんのお客様に使っていただいている代表作がこのパトリオットペンですが、木の素材やグレードによって、値段が変わり、とても複雑な価格構成になっています。
ですが、それがかえって木工の世界での木の貴賎を私たちに価格という分かりやすい形で教えてくれていて、そういったことを見比べるのも面白いと思います。
永田さんが分度器ドットコムの谷本さんからのリクエストで作ったペンシルエクステンダーも、こだわりが強い人が多い鉛筆愛用者の心をつかんだようで、人気のあるもののひとつです。
最近ではさらに谷本さんの意見を取り入れ、グリップ部も木製にしたものも作っています。
先日、楔の永田さんの月1回の来神があり、1ヶ月の間に作りためた作品を持ってきてくれました。
永田さんが作り貯めたペンを土曜日の夜の営業中に当店で公開する時が1ヶ月に1度ありますが、たくさんのペンを一度に見ることができて、永田さんのおすすめを聞きながら特に希少なものなどを手に入れることができたお客様もおられて、それはとても幸運なことだと思います。
毎回何か新しい素材に挑戦していて、今回もたくさんのペンを持ってきてくれました。
今はかなり多くの種類を当店でストックできていると思います。
工房楔永田篤史の木の世界を楽しんでください。
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