当店は新たにシステム手帳リフィルをメインとしたブランド「筆文葉(ふでもよう)」を始めます。
筆文葉では、手帳を楽しくそして実用的に使うために、関連する商品や使い方などを提案していきたいと思っています。
筆文葉は書きもの愛好家かなじともこさんと当店の共同企画ブランドです。
書きもの愛好家というささやかな肩書がついていますが、金治さんはかなりの才女だと見込んでいます。
筆文葉の企画のために打ち合わせを重ねるようになって、彼女にできないことはないのではないかと思うようになってきました。
それはささやかな歓談から始まりました。
お客様として来店されていたかなじさんから、ノートや手帳をどんな風に使っているかを見せていただいているうちに、この人は商品化できるアイデアをたくさん持っているのではないかと思いました。
手帳への思いや理想などを話し合ううちに、自然発生的にシステム手帳のリフィルを作ることになりました。
万年筆を使う用途で一番多いのは手帳に書くことだという人は多いと思います。
当店も万年筆で書くことによって書く楽しさを多くの人に知ってもらいたいという想いで9年前に始まりましたが、その原点は「手帳を書くことを楽しむ」ことでした。
どんな手帳でも書く楽しみはもたらしてくれるけれど、一番楽しく、趣味的にも使えるのはシステム手帳だと思っていました。今ではマイナーな存在になっていますが、システム手帳を以前のように多くの人に使って欲しいと思っていましたので、その想いと金治さんの才能が巡り合って始まったものが筆文葉です。
手帳用のツルツルして薄い紙質のものはたくさんあって、それらは厚みを抑えて、にじみや裏抜けしてほしくない手帳にとって適切なものかもしれないけれど、違うものを作りたい。
紙1枚1枚はしっかりしていて、丈夫で、書いた内容とともに大切にできるもの、そして紙に質感が感じられて、インク映えが自然なもの。
たくさんの手帳を使ってきた人はきっとこんな手帳に行き着くのではないかと思っていますが、金治さんはそれに相応しいリフィルのアイデアを用意してくれました。
どれも自分が書き込んだものを大切にできる、美しく書くことができる罫線のレイアウトを目指して作りました。
どれも他所にはない特徴のあるものだと思っています。
筆文葉ではバイブルサイズのリフィルを作りましたが、カンダミサコさんも筆文葉に賛同してくれて、システム手帳本体を新たに作ってくれました。
これに関しては次回のペン語り(9月30日)でご紹介させていただきます。
・かなじともこプロフィール・
1978年高知県生まれ。大手印刷会社に勤務後、絵を描く生活を諦めきれず退職。
縁あってPen and message.の商品企画に参加することになり、紙製品や手帳アクセサリーの考案、制作に携わっている。
書くこと、書くもの、書かれたものに肩入れする、自称書きもの愛好家。