工房楔との相乗効果

工房楔との相乗効果
工房楔との相乗効果

3月30日(土)・31日(日)、恒例の工房楔の春のイベントを開催いたします。
普段から楔の木製品はできるだけ多く在庫したいと思っていますが、3月と9月のイベントでは普段の品揃えとは比べ物にならない数の商品をを永田さんが作って持って来てくれます。
たくさんのものの中から選ぶことができるので目移りして大変ですが、イベントならではの楽しさだと思います。

工房楔は今年15周年を迎えます。
そして、当店で工房楔のものを取り扱い始めて10年になります。
当店と同じように試行錯誤を繰り返しながらの永田さんの15年もきっとあっという間だっただろう。
程々の距離感はあるけれど、比較的近くで永田さんを見てきて、そのオンリーワンでありながらナンバーワンを目指そうとする情熱が危なっかしく見えることもありましたが、永田さんは今も立ち続けているし、気分的に少し余裕が出てきたのか様々な面で安定感も感じます。
それが15年独自の道を切り拓いてきた自信なのかもしれません。

私は永田さんからいろんなことを学んだし、今もその姿勢から教えられることはたくさんあって、工房楔との、永田さんとの付き合いがあったことも、今まで続いてくることができた理由なのだと思う。
当店と工房楔には相乗効果があります。
万年筆が好きな当店のお客様が当店で工房楔の木製品を知って、その魅力に惹かれていくし、工房楔の木製品が好きなお客様が当店のステーショナリーを使うようになる。
双方が行き来し、相乗効果を生んでいるのは工房楔の木製品を取り扱い始めた時予想できなかったけれど、万年筆が好きな人はある程度万年筆を使うと木軸に惹かれるようになるのかもしれません。

そこで筆記具メーカーが発売している木軸を使うようになりますが、それらの木軸と工房楔の木製品とはその木の質があまりにも違っていることに気付き、杢という今まで意識していなかったものを見せられて、その世界の奥深さに驚きます。
銘木万年筆ケースコンプロット10は、永田さんが万年筆ユーザーと出会って生まれたものだけれど、工房楔のボールペンやシャープペンシル、当店のオリジナル企画であるこしらえと並ぶ工房楔の代表作です。
コンプロット10はレギュラーサイズの万年筆を余裕を持って10本収めることができるケースですが、最近はオーバーサイズの万年筆に対応したコンプロット6もあり、万年筆のトレンドに敏感なところも永田さんの良さだと思っています。

当店が独自に輸入しているウォール・エバーシャープのオーバーサイズ万年筆デコバンドは、工房楔のコンプロット1に専用ケースのようにピッタリと収まります。
偶然とはいえこれも相乗効果になっています。
パイロットカスタム742(長軸はカスタム743も)の首軸が収まる銘木万年筆軸こしらえは、工房楔の当店でのオリジナル企画で、他では手に入れることのできないものです。
万年筆と銘木との出会い、当店と工房楔の出会いを象徴するものだと思っています。
書くための機能を追究した国産万年筆と銘木軸の組み合わせは、海外の万年筆にひけをとらない魅力を持っています。当店が工房楔の力を借りて、今までの万年筆と違う価値を提案したものだと思っています。

今回も新たな杢とステーショナリーの出会いがあると思います。ぜひお時間を見つけてご来店下さい。

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