最近、文房具のサイズや規格など、様々な適合を探すことを楽しんでいます。
どういうことかと言うと、例えばハガキはA6サイズなので、半分に切って穴をあけるとちょうどM5手帳に綴じることができるとか、オリジナル正方形ダイアリーとマルマンクロッキー帳SQサイズは大きさが近いので、一緒に持つのに相性が良いなど、他愛もないことだけど、こういうことを見つけるのが楽しい。
Antou(アントウ)のボールペンの開発者はこの楽しさが分かっていたのかもしれないと思います。アントウはメーカーの垣根を超えて様々な形状のリフィルを使うことができる台湾のボールペンです。その楽しみは奥行きの深いもので、私は休みの日にアントウに入れるための安いペンを色々探したりしています。
アントウほど多様な芯が使えるわけではないけれど、パーカータイプのリフィルを使うボールペンもメーカーを横断して様々な芯を使うことができるので、自分好みの芯を探す楽しみがあります。
パーカータイプの芯のトレンドは、ジェットストリームやデュポン、パーカーなどのイージーフロー芯で、インクの粘度が低く、筆圧をかけずに快適に書くことができるものが中心になっています。
しかし、人によっては滑り過ぎると言われることもありますので、イージーフロー芯だけが良い芯だとは言えないようです。
ペリカン、アウロラ、ファーバーカステルなどは、パーカータイプの芯を使用しますが、イージーフローでない従来の油性ボールペン芯を使用していますので、書き比べてお好みに合う方を選ぶといいと思います。
もちろんただ書ければいいわけではありません。趣味的な要素の高いボールペンになるほどデザインの良さは何よりも大切だし、自然の素材が使われていることはそのデザインの良さに付加価値を与えるものだと思っています。
私の独断と言うほかないかもしれないけれど、当店の革製品などと雰囲気の合うボールペンをいくつか選んでみました。コーディネートで選ぶのも文房具の楽しみだと思います。
当店のオリジナルの革製品コンチネンタルは、野趣味溢れる、磨くとすごい艶が出るダグラス革使用していますが、そのダグラス革同様に使い込むと風合いの出る自然の素材を使ったボールペンです。
アウロライプシロンシルバーボールペンは、スターリングシルバーのボディですが、価格が安めに抑えられています。
高級ボールペンは回転式のものが多いですが、イプシロンはガチッと押すノックタイプで、このワイルドな使用感もまたコンチネンタル的だと思います。太めで握りやすく、アウロラらしいボールペンです。
そしてもう一つ、S.Tデュポン・ディフィブラッシュドコッパーボールペンは銅の素材感があって、他にはないボールペンです。ダグラス革との相性がとても良く、最もコンチネンタル的なボールペンだと思っています。
万年筆は一人の時間、休みの時間を楽しくしてくれるものだと思いますが、ボールペンは仕事の時間を楽しくしてくれるものだと思います。
他のものとのコーディネートを考えながら、ボールペンも気に入ったものをこだわって使っていただきたいと思っています。