〜クラスを超えた質感〜ファーバーカステルギロシェ

春は年末に次いでペンのプレゼント需要が高まる時で、当店にもそういったものを求めて来られるお客様は多くおられます。

人の異動が例年よりも少ないと言われている今春でも、送別や新生活のプレゼントのご要望はありました。

ご自分のものを買われる場合と違って、贈り物の場合はご予算がはっきりと決まっていることが多く、ご予算の制約の中でペンをご紹介しています。

文具の販売に携わって25年以上この仕事をしていますので、価格ごとにペンを分類する習慣が染みついています。ご予算を言っていただければ、お取り寄せも含めてお勧めしています。

予算と言えば、価格によってペンのクラスは厳然と分けられています。

当然価格が上がるほど良くなっていきますが、それがちゃんと分かるようになっているので、お客様は安心してペンを買うことができる。

でも中には、画像で見たら華やかで高級に見えるけれど、実際に手に取るとそうではなかった、というペンもたまにあります。

そういった価格によるクラスを超えているペンのひとつがファーバーカステルギロシェで、お勧めする機会の多い、大切に思っているペンのひとつです。

しかしコロナ禍の影響か、今春ギロシェが日本に全くなかったのには本当に困りましたので、最近は少しまとめて仕入れるようにしています。

ギロシェは、クラシックコレクションを踏襲した細身でシンプルなデザインで、写真や画像で見ると地味に感じるかもしれませんが、実際手にするとその質感の高さにクラスを超えたものであるということを感じていただけると思います。

ファーバーカステルは銘木やスターリングシルバーをボディ素材にしたクラシックコレクションのイメージもあって、高級で趣味的なイメージがあります。ギロシェはクラシックコレクションの入り口であり、実用に特化したシリーズということかもしれません。

ギロシェもクラシックコレクションも、天冠やクリップのデザインが美しく、キャップリングのない細身で、システム手帳などのペンホルダーにも入れやすいペンです。

特にバイブルサイズとのバランスが良く、手帳用のペンと言えばペリカンM400とともにこのギロシェをイメージします。

良いペンはたくさんあるけれど、私は若い人にもこのギロシェに興味を持ってもらいたいと思っています。

ギロシェという、デザインも質感も優れたペンから広がって、これに合う革製品に興味を持ち、さらに上のクラスのクラシックコレクションにランクアップしていく。もちろんギロシェの実用性が気に入ったのなら、このペンを使い続けてもいい。

ファーバーカステルギロシェは、美しいデザインのペンを手にする楽しさ、このペンを中心としたモノへのこだわりの広がりを教えてくれる存在だと思っています。

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