KBSドイツ紀行4~カヴェコ社訪問~

(KBSドイツ紀行2、3は店主個人ブログ元町の夕暮れに掲載)

今回ニュルンベルグを訪れた第1の目的は、カヴェコ社(正確にはH&Mガットバーレット社)の訪問でした。この目的がなかったら今回ドイツに行こうということにはなりませんでした。カヴェコ社訪問のお声掛けをして下さったカヴェコの輸入総代理店の石川社長には本当に感謝しています。

ドイツに到着して4日目、とうとうカヴェコ社に訪問する日になりました。

カヴェコ社前で現地在住の通訳のヨコオさんと合流する予定になっていましたが、その前に本来なら午前中に見学するはずだったファーバー・カステル城の外観写真だけでも撮りたいと、シュタインまで行ったり、ICEでエルランゲンに足を伸ばしたりしていたため、ギリギリになってしまいました。ヨコオさんとは松本さんが密に連絡を取り合ってくれていたので助かりました。

今回のカヴェコ社訪問とニュルンベルグペンショーでの買い付けが上手く行ったのはヨコオさんが3人の通訳をしてくれたおかげでした。

カヴェコ社の前に着いた時、前で待っているはずのヨコオさんが見当たりません。

松本さんが電話すると、すでに中で待っているという。

先に着いたヨコオさんに中に居ていいよと招き入れてくれたのが社長のマイク・ガットバーレットさんでした。お会いしたマイク社長はとても気さくな方でした。

カヴェコ社にいる間中私たちはマイク社長のホスピタリティの高さに感動して、自分もこうありたいと思いました。マイク社長から受けたホスピタリティのお返しをマイク社長にすることはできませんが、自分もマイク社長のように他の人に接したいと思うことで良い連鎖が生まれる。今まで多くの先輩方に教えられたことをマイク社長からも教えられました。

カヴェコ社では、発送待ちの商品が並ぶ倉庫、毎週水曜日オープンする特別な空間のカヴェコショップ、カヴェコの製品を企画したり、広報したりする人の部屋などカヴェコ社内を隅々まで見学させて下さいました。その中でも私たちが一番興味を持って長くいたのは資料室のような部屋です。

創業時から最新のものまで全てのモデルが保管されていて、それら1本ずつの資料も年ごとにファイリングされていました。

1883年創業(ウォーターマンと同じ)という141年のカヴェコの歴史の中では本当にたくさんのモデルが作られてきました。現代に発売されるカヴェコのペンはその資料の中にあるものを現代流に洗練させたものも多く、カヴェコ社が自社の歴史を大切にしていることが分かりました。それはドイツの街並みにも表れていて、古いものを無暗に壊したりせず、大切に保存して、それが現代に生きるように工夫しています。

ニュルンベルグの街は1945年大規模な空襲に遭い焦土と化したそうです。今私たちが目にするニュルンベルグの、昔から変わっていないように見える街並みは戦後忠実に復元された街の姿なのです。

それは新しいものを建てるよりもはるかに大変なことだと思います。しかし、ドイツの人たちはそれを選んでやり遂げた。カヴェコのペンにもそんな精神が宿っているのだとカヴェコ社を訪ねて思いました。 

カヴェコが最近立て続けに発売したペン 140周年記念の限定品エボナイトスポーツカヴェコエボナイトスポーツセット (p-n-m.net)、アートスポーツ(リンクはヒッコリーブラウン)https://www.p-n-m.net/?pid=179773336、ピストンアルスポーツカヴェコエボナイトスポーツセット (p-n-m.net) は特にそんな雰囲気のあるペンです。

当店も昨年からカヴェコを扱うようになりました。それが正しかったことを今回の訪問で確認できました。

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