
私の不注意でしたが、ある休日の朝クルマが急に動かなくなって、京都に出掛ける予定を中止せざるを得ませんでした。動くことが当たり前だと思っているものが動かないというのは本当に困りますし、仕事や生活に支障をきたすことがあります。
私が1番長く愛用している万年筆はペリカンスーべレーンM800です。
もう30年ほど使っているけれど、とても丈夫な万年筆で今まで使えなくなったことはありません。
ペン先もタフな仕様で、簡単にズレたり抜けたりしませんので、安心してハードに書くことができます。
慣れると、自然に楽に握ることができるバランスの良さを持っていて、そういうところもこの万年筆の優れているところで、多くの万年筆のお手本になっています。
万年筆の人気投票などがあれば、スーべレーンM800が必ず上位に入っています。
いつ使っても自然に、当たり前に使うことができるという安心感。万年筆の良いものというのは、そういうさりげない存在になり得るものなのかもしれない。
「安心感」M800を言い表すとそういうことになると思っています。
さりげない、当たり前の存在になる万年筆が、世代を超えて、時代が変わっても支持されるということがよく分かります。
ペリカンスーべレーンシリーズには様々なサイズがあって、使いやすいと思っていただけるものがそれぞれの方で違いますが、合うものが必ず見つかるというのがペリカンのラインナップです。
当店では、10/4(土)~11/3(月祝)にペリカンフェアを開催します。
期間中、「クラシックシリーズ」をお買い上げの方にはドイツ人作家ベルンハルト・シュリンクの小説をプレゼントいたします。
さらに「ペリカンスーべレーン万年筆」「トレド万年筆」をお買い上げのお客様には、小説に加えて『ペリカン社オリジナルメモパッド』もプレゼント差し上げます。
小説は「朗読者」というタイトルで、ストーリーは言えませんが主人公の男性が大学の授業で裁判を傍聴した際、中学生の頃付き合っていた母親ほども歳の離れた女性が被告として登場したところから物語が動き始めます。
ナチズムというドイツだけでなくヨーロッパ全体を巻き込んだ題材、個人の戦争責任問題を扱っている、硬派で沈鬱な雰囲気を持った小説ですが、過ぎ去ってしまった取り戻すことのできない時間についても思わずにはいられない、読後いつまでも考えてしまうような小説です。
1950年代から80年代のドイツの街の雰囲気、暮らしの感じも垣間見られました。私はそういうものが感じたくて海外の小説を読んでいるので、これ以上ない小説だと思いました。
ペリカン日本さんの協力を得て、期間中は揃えられる全てのスーべレーン万年筆シリーズと字幅を揃えて、お買い求めいただけるようにしております。
店頭でご覧いただける、ペリカンに関する書籍や資料も多数ご用意しておりますので、ペリカンファンの方も楽しんでいただけると思います。
ぜひ期間中、ペリカンフェアにご来店下さい。
*追記*先日ご予約として承りました「M600ルディ・ローザ」もフェア対象となりますので、ご予約いただきました方にはメモパッドと小説をご用意させていただきます。