モノトーンのペリカン

WEBショップやSNSに載せるためにペンの写真をよく撮ります。

カメラはずっとソニーα7Rとニコンの古い広角レンズの組み合わせを使っていますが、とても満足しています。たまに自分で撮ったとは思えない奇跡の一枚が撮れる時があって、完全にカメラとレンズの力でもやはり嬉しい。

もう一つ奇跡を起こす要件があって、それは光です。

当店は北向きで、適度に抑制されたいい光が午前中だけ入ってきます。窓の近くのこの光の下で写真を撮ると、結構な確率で奇跡の一枚が撮れます。

奇跡の一枚には被写体が良いということもあります。万年筆は写真映えするモノのひとつだと思っています。

ペリカンがM800で白黒写真にしてもいい映りをしそうな限定万年筆をたて続けに発売しました。

M805メタルスリーブと12月中に発売予定となっているM809ブラックマットです。

写真映えが万年筆の目的ではないので最初に取り上げるのはどうかと思いますが、万年筆の楽しみの一つだと常々思っています。

M805メタルスリーブはボディの中心が金属のプレートに覆われていて、筆記バランスのよいアクセントにもなっています。

このバランスならキャップを尻軸につけなくても書き味良く書けると思います。

これから発売になるM809ブラックマットは艶消しブラックのボディと光沢のあるブラックの首軸とキャップのシックな仕様で、写真映えは間違いありません。

私はM800を知ってから、とても良い万年筆だと思いましたのでお客様にもお勧めしてきました。

M800は金ペン先の中でも比較的硬めのペン先ですが、全く動かない硬さではなく、硬めのスプリングのようなフィーリング持っています。筆記中の安心感があって、スピードを上げて書くこともしやすい、ちょうどいいセッティングだと思っています。

筆記感と軸のバランスなど、総合力がこれほど高い万年筆は他にないと思っていて、そういうところがペリカンM800が万年筆の定番と言われるところかもしれません。

M800の良さ、というかスーベレーンシリーズの良さは他にもあって、軸径の割に出っ張りが少なく、スリムだというところです。

しっかりとした持ち心地があるのにスペースを取らず、細めのペンケースに収納することができます。でもこれも万年筆の本題から外れているのかもしれませんが、使いやすさにおいて大切な要件の一つだと思います。

今年はペリカンが話題になることが増えて、嬉しく思っています。

⇒スーベレーン M805 メタルスリーブ