書かなければいけない時に~ペリカンM400サイズの万年筆~

書かなければいけない時に~ペリカンM400サイズの万年筆~
書かなければいけない時に~ペリカンM400サイズの万年筆~

本を読みながら頭を切り換えて、すぐに自分の課題について考えることができたら素晴らしいけれど、実際は考えようと思わないと考えることができず、インプットとアウトプットを同時進行させることは私にはなかなか難しいことに思えます。

最近本を読むことよりも何か考えていることの方がはるかに多く、今はそういう時期なのだと思っているけれど、年々その時間が長くなっている。
若い頃は、貪欲に本を読んで自分に色々なものが蓄積できる貴重な時間だったと懐かしく思えます。
自分の中に何もなくても、出し過ぎて空っぽになったとしても、アウトプットし続けないといけない時は必ずやってくる。それまでは何でも詰め込んでその時に備えるべきだという事を、今までの経験で思います。
47歳で、自分の店がひとつのターニングポイントを迎えている私は、家でも、通勤中でも考えないとけないことがいくつもあって、少々手に余るけれど考え続けるしかありません。

考えるということは、書くということが必ずではないけれど伴います。
一巡り考えたり、考えに詰まったりした時にノートに書いてまとめるとまたそこから進展することがあるし、思考を蓄積するためにも、考えたことは書かないといけないと思っています。

最近はノート、メモ帳に大和出版印刷のiiro(イーロ)を使っていてそこに書きだしたものをシステム手帳に清書します。
そんな時に使う万年筆は、大きめのものではなく、ペリカンM400サイズの万年筆で、小さな万年筆で文字の形を気にせずに書きだすのにとても向いていると思っています。
逆に手紙などはある程度大きな万年筆の方が使いやすく、自分なりのきれいな文字が書きやすい。
頭の中にあるものをバーッと書く、あるいはポツポツと書くには手の力で書く小さめの万年筆の方がいいということなのかもしれません。
ノートに書いたものを清書する手帳用の万年筆もあまり大型のものよりもM400サイズの万年筆の方が使いやすいのではないか、多くの人がM400を手帳用に使いたいのではないかと思って、M400の<EF>をさらに細く削り出して、国産細字程度にした「M400細字研ぎ出し」は、先日の蔦屋書店のイベントでも多くのお客様からの反響があり、発売当初から感じていた手応えが裏付けられました。

ノート用の少し太めの<M>か<B>の字幅のM400、手帳用の細字研ぎ出しのM400。この2本が今まで経験して蓄積したものをアウトプットしていかなければならない世代の実務を支えるものになると思っています。
当店にはちょうどM400サイズの万年筆2本収めることができるペンケース、WRITING LAB.オリジナルペンケースピノキオというものがあり、今回のM400サイズの万年筆を2本使うのにぜひ一緒にお使いいただきたいと思っています。

素材はキメが細かく、手触りの良い栃木のサマーオイルを使用しています。使い込んだり、ブラシ掛けなどのお手入れによりかなり艶の出てくるとても良い革です。
2本の小ぶりな万年筆を、コートやジャケットのポケットに入るくらいコンパクトに持ち運ぶことができますので、仕事と関係のない本を読む時間がくるまで、このセットを相棒に、生みの苦しみを乗り越えていただけたらと思っております。