
久しぶりにM5サイズのオリジナルシステム手帳を作りました。
今まではどちらかと言うと遊び心のあるものを作っていましたが、今回は徹底的に道具として使うM5手帳にしたいと思いました。
リフィルよりも少し大きいだけのコンパクトさで、ベストやシャツの小さなポケットに入るものにしました。
革は万年筆レザーケースLで既に使っているゴート茶利革です。しっかりとした質感の革で、水分や傷に強く、道具として使うのにとても良い革です。
表紙は硬く180度平らに開くようになっていますので、立ったままのメモ書きもやりやすいと思います。
人の話を聞きながらメモをとる時、大きなノートを広げて書くのはなかなか憚られるものですが、手の平に収まるこのサイズの手帳ならサッと出してさりげなく書くということがとてもやりやすいと思っています。
それら全てを表現する言葉として刑事(デカ)手帳という名前がピッタリだと思いました。
当店は兵庫県警察本部のすぐ近くにあるので当然警察関係のお客様もおられ、中にはM5手帳を長年愛用している方もおられました。そんなイメージから出来上がった手帳でした。
M5手帳というと趣味性が高く、便利な機能が付いているものが発売されるようになりましたが、そのサイズを生かして道具に特化したものを作りたかった。
オリジナルのM5用リフィルは以前から販売しています。シンプルな方眼罫のリフィルですが、4mmという方眼のサイズ、罫線の濃さなどとても使いやすいレイアウトのものだと自信を持っています。
このリフィルにはディバイダ―を2枚付属していますので、それを手帳の最初と最後に綴じていただくとより書きやすくなります。
用紙は万年筆での極上の書き味を持った、Liscio-1(リスシオワン)紙を使っています。この紙は数年前に廃番となっていますが、オリジナルリフィルは大量に作りましたので、当分は安心してお使いいただけると思います。
オリジナルではディバイダ―も販売していますが、見出しはなく少しだけ厚手の紙を使って、めくる時に指に掛かるように企画しています。刑事手帳は本体がリフィルに近いサイズなので、仕切りたい場合などにちょうど良いと思います。
先日の10店舗が集まった仙台でのイベント「文具事変in仙台」で一緒に出店していた、革工房ブランドのLemma(レンマ)さんが縫製してくれています。
Lemmaさんは、美しくしっかりとした仕事をして下さるので、自信を持ってお勧めできます。シンプルで上質な革を使った実用的な手帳、実は意外と少ないのかもしれません。
⇒オリジナル 刑事(デカ)手帳 ゴート茶利革/M5システム手帳