イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~

イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~
イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~

当店に関わってくれている人にはイベントの達人が何人かいます。
工房楔の永田さんは全国の催しを回って自作の商品を販売をしていますし、年2回当店でもイベントをしてくれています。
永田さんの仕事振りを間近で見ていて、告知力や商品構成、接客力などにも秀でた達人だと思っています。
達人だからこそ毎年繰り返しあるイベントにいつもたくさんのお客様を動員することができている。

最近はあまりしていませんが、カンダミサコさんもイベントの達人です。
どんなスペースでも、とても居心地の良い「カンダミサコ」の空間にしてしまう。
来場されるお客様はカンダミサコの世界観を楽しみながら買物をすることができ、空間作りに大いなる才能を感じています。
イベントの達人たちの仕事振りをそのまま真似しても仕方ないけれど、それらはいつも考えの底にあって、知らない間に勉強させてもらっていたのだと思います。
代官山蔦屋書店でのイベントのスペース作りの際、私には迷いがありませんでしたが、知らない間に仲間たちから教えられていたことが表れたのだと思います。

そのイベントには、カンダミサコさんの革製品を大量に持って行きました。
物量の多さもまたイベント成功の秘訣だと永田さんやカンダさんから教えられていました。
しかしいくら何でも多すぎたのかもしれず、完売することはできませんでした。
まだホームページに掲載出来ておらず、近日掲載予定になりますが、今回のイベント限定で製作してくれたのが、1本差しペンシースのチェルケス革とバッファロー革です。
チェルケスはいつまでも美しく使うことができるしっかりした革で、ペンシースをひとつ上のグレードにしてくれるように感じる革です。
バッファローはペンシース唯一のエージングする革で、使い込むと艶を帯びてきます。
ホームページに掲載できているものは、アイボリーのシュランケンカーフエッグシェルに、ピンクのステッチを施したものは、以前ペリカンM600ピンクに合わせて製作したものでしたが、完売後もお問い合わせをいただいていたこともあり、もう一度作ってもらうことにしました。
ファーバーカステルクラシックコレクションスネークウッドと一緒に持ってもらいたいものとして作っていただいた、専用2本差しペンシースもあり、これは従来のイメージとは異なる印象で面白いと思う。

大和出版印刷の新書サイズノートiiro(イーロ)用のカバー、パイロットやヨーロッパサイズロングカートリッジやUSB、印鑑などを入れることができる小長持ちも全色製作しました。
iiroカバーあたりから当店とカンダミサコさんとの間での仕事の仕方、商品の企画の仕方が定まってきました。

カンダミサコさんは、職人である以前に自身のクリエイティビティにこだわり、それを作品に込める人なので、全て当店で決めてしまってお願いするよりも、iiroのノート1冊お渡しして、これをカバーするものが欲しいですとお願いする方が良いものが出来上がる。
ファーバーカステルクラシックスネークウッド用2本差しペンシースはスネークウッドの写真をカンダさんに見せて、これの万年筆とボールペンを入れるケースを揃いのイメージで作って欲しいとお願いしただけでした。
これらの革製品には当店とカンダミサコさんとの協力関係がよく表れていて、カンダミサコの特長も表現されている。

当店が3か月間、そのことだけを考えて取り組んできたイベントのための商品をホームページでも販売いたします。
まだ掲載できていない商品もありますが、順次、ご紹介していきたいと思います。

⇒カンダミサコ革製品TOPgid=2125745″ target=”_blank”>⇒カンダミサコ革製品TOP

代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ

代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ
代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ

さすがに1週間前になりましたので、今は初の出店になる代官山蔦屋書店でのイベント「2016ステーショナリーサロン」のことで頭をいっぱいにしたい、そのことだけを考えたいと思っています。
店という場所では、最初に打ち上げたコンセプトを崩さずにいかに日々の営業を積み重ねて良くしていくかという、じっくりと取り組む仕事ができます。
しかし、2日間のイベントは一発勝負で、いかにパッと見で当店のことを理解してもらうかが重要ということになります。そして実験的な試みと言いながらも仕事である以上、利益を出さなくてはなりません。
今回のイベント出店の成否で、当店の今後の方針が変わってしまう可能性もあって、やりたいと思ったことができるように、何としても成功させたいと思っています。
と言いながら、日々の業務に追われてイベントの準備に集中できずにいます。
それでも前にお願いしていた商品は次々に出来上がってきていて、有難いことだと思います。

私自身が今一番するべきことは、一生懸命に手を動かして、特別に調整した万年筆を1本でも多く用意することです。
ペリカンM400EFの細字研ぎ出しペン先、アウロラを滑らかに書けるようにした丸研ぎの他にも、それぞれのペン先と向き合い一番良い調整をして、滑らかな書き味の万年筆を用意する。それが当店らしい万年筆を提供することであり、最もやるべきことだと思っています。

他には「神戸の職人紹介」として、当店とつながりのある神戸の職人さんたちの作品を紹介したいと思っています。
職人として生きていくのはとても難しく、それだけで生活している人は非常に稀ですが、当店の仲間たちはそれをやってのけている人たちです。
神戸からあまり出ることがなく、その作品を東京でご覧いただく機会が少なかったので、彼らの作品を東京で紹介したいと思いました。

基本的には普段当店で販売しているものを持って行きますが、カンダミサコさんは今回のイベント限定の1本差しペンシースを3種類製作してくれています。

チェルケス革のワインとグリーン、シュランケンカーフエッグシェルにピンクステッチの3種類ですが、イベントに来られたからには今回のイベントでしか手に入らないものも買っていただきたいと思いました。
もちろん当店だけでなく、他にも出店されている魅力的なお店がたくさんあって、きっと楽しんでいただける週末になると思います。

会場でお会いできるのを楽しみにしています。

*来週22日(金)の店主のペン語りは、イベント参加の移動日のためお休みさせていただきます。お店・インターネット業務も22日(金)~24日(日)まで臨時休業となりますので、よろしくお願い申し上げます。

生き方を表す万年筆

生き方を表す万年筆
生き方を表す万年筆

私たちはなぜ万年筆に惹かれて、様々なものに興味を持って欲しくなってしまうのか。
それはその万年筆によって自分の仕事が良くなるような気がするからだと、今までは結論づけていました。
あの万年筆を使うともっと良い文章が書けるかもしれない。書く文字も変わるかもしれない。仕事の役に立つ、自分への投資だ、と多少無理してでもインスピレーションを刺激した万年筆を手に入れようとしていました。

きっと誰もがそうだと思うけれど、自分の仕事をもっと良くする役に立って、それが自分の手に負えるくらいの金額で何とかなるものだったら、ぜひその万年筆を手に入れたい。万年筆はそう思わせてくれるものであります。

でも例えば旅行したり、休日にどこかに出掛けるということも何か気付きやひらめきにつながるかもしれないと、仕事を良くするために行っているようなところもあります。すると結局、全ては仕事を良くするためということに向いているのかもしれないので、万年筆に限った話ではないのかもしれないけれど。

でも万年筆が仕事を良くする役に立つという考えは、万年筆を使うようになってかなり経った今でも思っているので、勘違いではないと思う。けれどそれだけではなく、もう少し心の中の深いところでも惹かれているのだと思います。

万年筆全般ということではなく、その個別のものに惹かれるのは、その万年筆が自分の生き方を表してくれるように思えることも理由だと思います。
何か特定の万年筆が自分の表現したい世界観を表現してくれていたり、自分の信念を表現してくれていることもあり、そんなものに出会ってしまったら手に入れないわけにはいかない。
万年筆で生き方を表現するほどでもなくても、書くこと全てを万年筆で執り行いたいということは、どちらかと言うとかなりの少数派だと思います。そしてきっとそういう人でなければ、万年筆を使いたいと思わないのかもしれません。

それは能力の優劣とか、感性の鋭鈍とか関係なく、ただそういう体質だから、そういう好みだからということで、それは生き方だと言い表すことができる。
そういう人はきっと生まれ持った素質によってそうなっているのだと思いますし、そういう人がいる限り万年筆はなくならないと思っています。
なくならないからと安心することはできなくて、万年筆のマーケットが小さくなったり、世の中での露出が少なくなっていって、もっと目立たないものになってしまったら、万年筆に出会うべき人も出会えなくなってしまいますので、万年筆業界を華やかにする努力を我々はするべきだと思う。

世界中の人に万年筆を使ってもらうことはできないかもしれないけれど、万年筆を使う生き方の資質を持っている全員が万年筆に出会えるように、私たち万年筆の業界の人間は努力するべきだと思っています。

今週は具体的な商品ではなく、何か漠然とした内容になってしまっていますが、こういうなぜ私たちは万年筆を使うのかという、考えても仕方ないことを考えるのも私は好きで、よく考えます。

もっと多くの人に伝えたい~ペンレスト兼用万年筆ケース~

もっと多くの人に伝えたい~ペンレスト兼用万年筆ケース~
もっと多くの人に伝えたい~ペンレスト兼用万年筆ケース~

在庫が少なくなってきたのと、一部品切れしていた色がありましたオリジナルペンレスト兼用万年筆ケースが出来上がりました。
これもカンダミサコさんによるもので、最近カンダミサコさんの革製品のご案内が続いていますが、カンダさんがいかにピッチを上げて革製品を作っているかがよく分かります。

1月23日(土)24日(日)の代官山蔦屋書店でのイベントに備えてお願いしたもののうちのひとつで、その中でもこのペンレスト兼用万年筆ケースは違う地域のお客様にもぜひ見てもらいたいと思っていました。
ペンケースには様々な形のものがあって、中身の保護を重視するとたいそうになって使いにくくなるし、手軽さに偏ると中身の保護がおろそかになってしまいます。
中身の保護と使いやすさのバランスがとれていながら、モノとして魅力のあるもの、そしてオリジナリティのあるものとして、当店のオリジナルペンレスト兼用万年筆ケースはずっと作り続けていきたいものです。

持ち運ぶ時はフタを閉めて、ペンが脱落しないように傷がつかないようにすることができて、机の上に置いて使う時はフタをペンの枕のように後ろに回して開けたままにできるのでペンを素早く抜き差しすることができます。

使っているペンを仮置きするならペンケースの上にそのまま置くとペントレイのようにも使うことができます。
実際に万年筆を使う人のアクションを考えて、シンプルな形で、良い素材を使って作った、これぞ当店のオリジナルペンケースだと自信を持っています。

3本ペンレスト兼用万年筆ケースは2種類の革があります。
もともとシュランケンカーフを使うことが前提でこのペンケースを作りましたので、シュランケンカーフ仕様のものはしなやかで使いやすい。

ダグラス革を使ったコンチネンタルはそのエージングに魅力のある仕様です。ブラシで磨くように手入れしていただくと美しい艶が出て、これもまた革製品の楽しみのひとつです。

当店のオリジナル商品のため、遠くにお住まいの方になかなか手に取って見ていただくことができませんでしたが、1月23日(土)24日(日)の代官山蔦屋書店でのイベントに持って行きますので、ぜひ直接ご覧いただきたいと思います。

前にも申し上げたことがあるかもしれませんが、このオリジナルペンケースを世界中の人に使っていただきたいと思っていますので、イベントがそのきっかけになるといいなと密かに思っています。
今回が今年最後のペン語りになります。1年間お付き合い下さいまして、誠にありがとうございました。次回は1月8日(金)に更新いたします。

[お知らせ]
1月5日(火)に工房楔のお年玉企画をホームページにアップいたします。お楽しみに。

東京で人気が出そうなカンダミサコの革製品

東京で人気が出そうなカンダミサコの革製品
東京で人気が出そうなカンダミサコの革製品

当店の店の営業も大事で、おろそかにしていないと心から誓うけれど、1月23日(土)24日(日)に出店する代官山蔦屋書店でのイベントのことをずっと考えています。
必要なものを書きだして、時間がかかるものは早めに手配したりしたけれど、ポロポロともれがあったりして、リストは長くなる一方です。
こんなにもたくさんのモノ、それも商品以外のものが必要なのかと驚いています。
でも一番先に考えたことはやはりどんな商品を持って行こうかということで、神戸の職人さんのもの、中でもカンダミサコさんの革小物を一番に思いました。

カンダミサコさんのモノ作りを一言で言うとスマートさにあると思います。
シンプルでオーソドックスな姿形は洗練されたセンスによって、少しだけ特長のある革製品に仕上がっていて、独特の世界観をカンダミサコというブランドは持っている。
カンダミサコさんの知名度は高くなっていて、求められていると思うけれど、関東方面で扱っているお店はなく、カンダさんの革製品を手に取って見てもらえる機会にもしようと思いました。
カンダさんにイベントのことを話し、アイテムを決めてある程度まとまった数を作っていただけるようにしています。
いつも私のもっと紹介したいという気持ちを抑えるように、少なくしか作ろうとしないカンダさんですが、今回は当店の東京行きを成功させてくれようと力をくれています。

その一部のものがポツポツと入荷してきていて、ペーパーウェイトとA7メモカバーが入荷しました。
ペーパーウェイトはチョコレートやトリュフくらいの大きさのとてもかわいらしいもので、他に見たことがないもの。金属をブッテーロ革で全体をくるんでいるので、手に冷たくなくて、当たるものに傷をつけることがありません。
A7メモカバーはライフノーブルノートやコクヨから発売されているミニサイズのノートブックを収めることができるもので、ポケットに忍ばせておきたい一品。
手になじみの良い、強くて柔らかい革シュランケンカーフと内側は張りのあるブッテーロ革を使用しています。
今回から原材料高騰により価格が上がっているけれど、とても魅力のあるものです。ちなみにアイリスはその革自体が常時あるわけではない、限定革で貴重な仕様です。
今後も少しずつカンダさんの革製品は入荷する予定で、入荷したらすぐに販売しますが、イベントにも持って行きます。
店に商品全て持って行きたいと思うけれどそんなわけにもいかず、当店の特長は何かと自問自答して持って行く商品を選んでいます。

代官山蔦屋書店でのイベントでは日本中の文具店、メーカーなどが集まる予定で、その中に埋もれないような世界で唯一の店でありたいと思っています。

⇒カンダミサコ革製品gid=2125745″ target=”_blank”>⇒カンダミサコ革製品

東京でのイベントに参加します

東京でのイベントに参加します
東京でのイベントに参加します

1月23日(土)24日(日)、代官山蔦屋書店T-site内で開催される「2016 ステーショナリーサロン」に出店いたします。

オリジナル商品や当店以外であまり目にすることができない商品を中心に持って行くつもりですが、万年筆の調整販売も行い、神戸の店でしていることをなるべくそのまま持って行きたいと思っています。
簡単に神戸まで来ることができない関東方面にお住いのお客様にお会いできるのを楽しみにしています。
もし何かご希望の商品がございましたら、会場でお渡しできるようにご用意いたしますので、ぜひリクエストして下さい。

以前なら店を閉めないといけないので、こういったイベントに参加することは考えられませんでしたが、代官山蔦屋書店は2回ほど訪れている大好きな場所だったし、外に出てみたいという想いと、当店が神戸と違う場所でどれだけできるのかを試してみたいと思って出店することにしました。
趣味の文具箱に記事を書かせていただいているおかげで、神戸以外の万年筆を好きな方にも当店のことは知っていただけるようになってきましたが、まだまだ一般的な知名度はなく、東京方面のお客様にも当店のことを知っていただきたいと思っていました。

神戸は当店のような店には商売のしやすい、とても居心地の良い街だけど、ずっとそこから出ずに仕事しているのもつまらないと思い始めたのは、最近の心境の変化です。
今までは東京に行くなんて絶対に無理だと検討もしていなかった。
でもなぜか今ならやれるような気がしていますし、もしかしたら来年は海外に出ているかもしれないという夢が持てるようになってきました。

過去の自分ならとても無理だと思っていたことが、無理してでもやろうとしているうちにできるようになっていることはあると思います。今の自分は去年の自分より成長していると思いたい。そう思えるようになるには、今までやっていなかったことにチャレンジするべきだと思って、いろんな無理をしてイベントに参加することを決行しようとしています。
しかし、今回のイベントに参加することを決めるまで、様々な逡巡がありました。
イベントに参加しませんかと声を掛けていただいた時、店の営業もあるので難しいと、お断りしていましたが、当店を東京方面のお客様にも知ってもらいたいという気持ちはありましたので、オリジナル商品の販売をスタッフK一人で行うということにしていました。
しかし、最近話題の「下町ロケット」を観ていて、中途半端なことはやるべきではない、今やっていることをそのまま持って行って、全力で臨まないと何も得られないと思い直し、3人で参加することにしました。

今月から当店には若い仲間スタッフMが入っています。スタッフMにも華やかな場所を見せてあげたい。
高級感のあるお店は他所にもあるし、お客様の多いお店も他所にあると思いますが、代官山蔦屋書店は一般のお客様に対している最も華やかな万年筆売り場だと思っていますので、それを見ることは何か得るものがあると思っています。
若い時にたくさんのお店を見て、その中での自店の位置づけを考えることが、商売をする上でとても大切なことだと、自分の経験から思っています。

いろいろ理由を並べ立てていますが、一番の理由はイベントに参加することが「おもろい」と思ったからでした。

もしお時間がありましたら、ぜひお越しください。

一期一会の時間を書き残すために~オリジナルフリーデイリーノート~

一期一会の時間を書き残すために~オリジナルフリーデイリーノート~
一期一会の時間を書き残すために~オリジナルフリーデイリーノート~

自分の仕事について必要なスケジュールやToDoなどはウィークリーダイアリーでも充分書くことはできるけれど、1日1ページのダイアリーを諦めることができません。

仕事においてやるべきことを書くだけでは、そのスペースはあまりにも広大に思えます。でも例えば今日のように仕事に追われて、やろうと思ったことの半分もできずに一日が終わってしまうと、それらを書き留めておくスペースが欲しい。他にも、新しい一日である明日に希望を持って、やるべきことを書いておきます。

それはダイアリーにいちいち書かなくても仕事として全く困らないかもしれないけれど、書き残しておきたいと思うことがよくあります。
店での出来事も同じ日などなく、文字通り一期一会のことが毎日起こっていて、それらを覚えておきたい。その時間を自分のノートに書き残しておきたいと思っています。
それは本当に、何の役に立つか分からないものだけれど、書き残さずにはいられない愛おしい時間。
私と同じようにそんな時間を持っておられる方、オリジナルデイリーダイアリーをお勧めします。

オリジナルデイリーノートは、日付が空欄のフリーダイアリーで、1日1ページ式になっています。
やるべきことも、その日あったことも全てこのページに書いていくという考えのもので、実は当店売れ筋のノートのひとつです。
そのデイリーダイアリーが、この度リニューアルしました。

今までリスシオ・ワンという紙で製作してきましたが、この紙を使ったものが完全になくなりましたので、グラフィーロ紙に変わっています。
より引っ掛かりなく書くことができるグラフィーロは極細などの細字のペンで書くことをお勧めします。

その方が1ページの中にたくさんの一期一会を書くことができます。
製本は今までと同じように全ページストレスなく平らに開く仕様で、とても書きやすい。
実は、この製本ができないということで、来年度版のウィークリーダイアリーには採用できませんでしたが、大和出版印刷さんが新たな製本会社さんを見つけ、このデイリーダイアリーのグラフィーロ版の製作には間に合いました。
再来年度(2017年版)のウィークリーダイアリーにも転用することが既に決まっています。

続けていくと、良いこともそうでないことも起こって、変えざるを得ないこともあります。小変更を繰り返して、もっと良くしていきたいと思っているオリジナルダイアリー、その中で一番当店らしいものがこのデイリーダイアリーだと思っています。

⇒Pen and message. オリジナル正方形フリーデイリーノート

シガーケース型2本差しペンケースDue~理想のペンを入れるための理想のペンケース~

シガーケース型2本差しペンケースDue~理想のペンを入れるための理想のペンケース~
シガーケース型2本差しペンケースDue~理想のペンを入れるための理想のペンケース~

オマスアルテイタリアーナパラゴンは、持ちごたえのあるボディと、手応えのある書き味で、書くことが本当に楽しくなるペンだとお勧めしています。
また、工房楔が手掛ける銘木万年筆ボディこしらえをオリジナルで発売して、多くの方にお使いいただいています。
これもまた国産の書き味の良いペン先と使うほどの愛着の持てる銘木ボディで理想の万年筆のひとつの形だと思っています。
しかし、それらのペンを収めることができるペンケースをあまりご提案できていなかったことを心苦しく思っていました。
万年筆を勧めて、それを入れるペンケースがないというのは、万年筆屋として片手落ちも甚だしい。
当店オリジナルの3本差しペンレスト兼用万年筆ケースには、パラゴンもこしらえも入れることができるけれど、もう少し重厚な感じのものの方が、それらのペンには合うのではないかと思っていましたので、ライティングラボとして、シガーケース型2本差しペンケースDue(ドゥエ)を発売できて少し肩の荷が下りたような気がしています。

Dueにはオマスパラゴンがピッタリ入り、他のたいていの極太ボディの万年筆も収めることができます。
しっかりとしたシェル構造になっていて、多少の衝撃があっても中の万年筆を守ってくれますので、安心して万年筆を持ち歩くことができます。
2本のペン同士が当たらないように仕切りもあり、この辺りの造作も製作者の久内夕夏さんは本当に上手くやってくれています。

フィレンツェの伝統的な2本入れシガーケースの構造を踏襲していますが、骨太ながら隅々まで夕夏さんの配慮が行き渡っている繊細なエンド処理など外観も文句のつけようがない美しいものに仕上がっています。
ライティングラボと夕夏さんとで打ち合わせ、試作を重ねて半年ほどかかりましたが、なかなか理想的なものができたと思っていて、売れなくてもいいと思えるくらい完璧な出来栄えです。

実はこのペンケースが出来上がったのは少し前で、すぐにでもご紹介したかったのですが、初回入荷したものが店ですぐに売れてしまい、その上バックオーダーが溜まっている状態でした。
1回に作ることができる本数が少なく、ご予約を承って後日お渡しするという状況は変わっていませんが、木型の本数を増やして、それほどお待たせせずにお渡しできるようになりました。

いつも使いたい理想に近い万年筆だけど、入れるペンケースがなくて持ち歩くことができなかった。そういうものも入れることができる、理想のペンケースのご案内でした。

⇒シガーケース型ケース・2本差し Due(ドゥエ)・予約受付中

オリジナルダイアリーカバー完成~毎日使う上質の革~

オリジナルダイアリーカバー完成~毎日使う上質の革~
オリジナルダイアリーカバー完成~毎日使う上質の革~

9月に来年度用のダイアリーは完成していましたが、革カバーも出来上がりました。
今年はル・ボナーさんの革コレクションの中から、今では手に入らなくなったとても貴重で良質な革を使って製作していただきました。
メインはサフィアンゴート、山羊革を薬品で縮れさせた革で、とても丈夫で、キラキラしたシボに仕立てたものです。
傷を気にせず、使い込むと適度に柔らかくなってくれそうな、実用的でもある革だと思います。

フラスキーニ社のカーフは、非常に柔らかく、使い込むと艶を出してくれる革で、こんなに手触りの良い革はあまりないでしょう。
オリジナルダイアリーは罫線のレイアウトや紙質が特長ですが、上質な革を使うこのル・ボナーさんの革カバーも大きな特長になっています。
オリジナルダイアリーを企画した時に、万年筆で書くというところが当事者の合言葉のようになっていて、カバーもそれを踏まえたものにしました。

とてもシンプルな仕様で、ペンホルダーもベルトもついていませんが、これが書くことにおいて一番使いやすく、このダイアリーを使う人は万年筆をペンケースに入れて使うのではないかと思いました。
余分だと思ったものを全て省いて、カバーの機能だけに特化した潔い仕様のオリジナルダイアリーカバーから、私は静謐な佇まいさえ感じて、大いに満足しています。
シンプルなカバーには、例年通りシングルとダブルがあり、シングルでは厚型ノートと薄型ノートを1冊ずつ収めることができます。
例えば薄型のマンスリーダイアリーと厚型のフリーデイリーダイアリーや、ウィークリーダイアリーを組み合わせて使うことができます。

ダブルには最大4冊まで収納することができます。
1つ目の仕切りにマンスリーダイリーとウィークリーダイアリー、2つ目の仕切りに薄型方眼ノートrectoとフリーデイリーダイアリーを入れることができます。

〇薄型ノート〇

大和出版印刷recto square
〇厚型ノート〇

フリーデイリーダイアリー
リスシオワン正方形ノート

しかし、このダイアリーを使う人は私と同じように考える人だけではありませんでした。
ダイアリーに何か書こうと思った時に、すぐ横にペンがついていないと嫌だ、ペンを探すのが煩わしいという声が聞かれるようになりました。

最初は聞こえないフリをしていましたが、手帳用のペンが決まっている人は、ペンホルダーがついている方が便利に決まっている。
そして、自然に開いたりしないようにベルトもついていて欲しい。
それを実現したのが、今までの当店の取り組みとは違った、女性目線の切り口で商品を企画しているDRAPE(ドレープ)によってでした。
当店の今までの仕様は、素材感やシンプルさなどを大切にしてきましたが、DRAPEのシリーズでは、オリジナルダイリーをエレガントに使っていただくということを大切にしています。
オリジナルダイアリーカバーのDRAPE版の素材は、フォーマルな印象の艶のある革クリスペルカーフの新色、トープとブルーです。
昨年モデルとベルト周りのデザインを変更してさらにエレガントな印象を強めています。

DRAPEカバーによって、今まであまりにも頑なに感じられた当店のカバーとダイアリーをより多くの方にお使いいただけるようになったと思っています。
毎日使うダイアリーだからこそ上質な革を使用したものを。
ここまで上質な革にこだわったダイアリーカバーは他ではなかなか手に入らないと思って、大いに自信を持っています。

⇒Pen and message.オリジナル商品ページトップgid=2127777″ target=”_blank”>⇒Pen and message.オリジナル商品ページトップ

理想のダイアリー~オリジナルダイアリーについて~

理想のダイアリー~オリジナルダイアリーについて~
理想のダイアリー~オリジナルダイアリーについて~

休日に出掛けると、文具店でダイアリー売り場をよく見ています。それぞれに考え抜かれた罫線のレイアウトを見るのがとても楽しく、その中から取り入れることができる要素はないか見ています。

たくさんのダイアリーを見ていつも思うことは、オリジナルダイアリーはやはり理想のダイアリーだったということで、でもそれで安心することなく、愛用している方に迷惑をかけないことも意識しながら、改良していきたいと思っています。
当店のオリジナルダイアリーの優れた部分は、適度な余白があるというところだと思っています。
ほとんどのダイアリーがカチッと作り込まれて完璧にフォーマットされているけれど、そのフォーマット内に書けないものも中にはあって、例えば日程のはっきりと決まっていないものを書くスペースを備えたものは少ないと思っています。

当店のダイアリーは、マンスリーを例にとってみると、日は決まっていないけれどその月に予定されていることを記入することができ、日は決まっていないけれど、この週に入るという予定も記入する欄があります。
この曖昧な予定が書けるのがオリジナルダイアリーの度量の大きいところだと大いに自画自賛しています。

ウィークリーダイアリーにもフリーのメモ欄があって、予定、ToDo、メモなど使う人によって様々な使い方ができる、むしろそうやって使って欲しいという意図を持って作っています。
やはりオリジナルダイアリーに代わるフォーマットはなく、その存在意義を改めて確認していて、多くの方に使っていただいて、広めていきたいと思っています。
オリジナルダイアリーには大和出版印刷さんが万年筆用紙として開発したグラフィーロ紙を使用しています。
グラフィーロは、万年筆での滑らかな書き味を追及していて、普通なら引っ掛かりが出そうな極細のペンでも引っかからずに滑らかに書くことができます。
ダイアリーを書く場合、後から見やすいようになるべく細いペン先で書いた方が良いようですが、その用途にグラフィーロは合っています。

国産の万年筆の極細や細字、パイロットのポスティング、セーラーの細美研ぎなどとの相性の良い紙がグラフィーロで、滑らかな書き味と引き換えにインクの乾きが遅いと言われることがありますが、インク出が少ない細字のペンとあらかじめ付属している吸取紙との組み合わせろとそれも気になりません。
オリジナルダイアリーをさらに使いやすいものにしてくれています。

万年筆で書くこと、手帳自体を書くことを趣味のように楽しむこともできるダイアリーとして、オリジナルダイアリーをお勧めします。
今週は中身であるオリジナルダイアリーについて書かせていただきましたが、来週は今週末には入荷しているルボナー製のダイアリーカバーについて書かせていただきます。

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