万年筆を自然体で使うためのペンレスト兼用万年筆ケース・ダグラスⅡ革~

万年筆の用途はだいたい決まっているという人が多いと思います。だから使い慣れた人ほど購入される字幅は決まっていて、中字を買われる方、細字を買われる方、と思い浮かぶお客様が何人もおられます。

そういう方は3本差しのペンケースに入れる万年筆はどういうふうに決めるのだろう。

私は手帳用、手紙/原稿書き用、ペン習字用という3つの用途がありますので、例えば普段は手帳用1本、手紙/原稿書き用2本の3本セットをペンケースに入れて鞄の中に入れています。ペン習字のある日だけ、そこにペン習字用の3本セットが加わります。

そんなふうに3本で1チームの3本差しペンケースに入ったセットがあればそれを持っていくだけでいいので、便利に使っています。

万年筆を道具と考えた時に、3本というのは必要を満たすいい本数なのかもしれません。そう考えると、3本差しのペンケースはスタンダードと言えるのではないだろうか。

当店の定番商品「ペンレスト兼用万年筆ケース」を新しいダグラス革でカンダミサコさんに作っていただきました。

以前使っていたダグラスは、最初から艶があって、少し使い込むとさらに激しい艶が出る革でした。人気もあったので、この革を使って色々な商品を作りましたが、数年前に廃番になってしまった。

それが今回「ダグラスⅡ」を入手しましたとカンダさんから連絡があったので、早速3本差しを作っていただきました。新しいダグラス革は、艶を抑えた、豊富なオイル分を感じさせる革で、じっくり使い込んで育てながら艶を出していく趣があります。

新しいダグラス革もプルアップレザーなので、ペンを入れると膨らんだ部分の色が変わります。

タンナーは同じダグラス革として発売していますが、かなり違う風合いの革なので、当店ではダグラスⅡといって区別しています。

3本差しのペンレスト兼用万年筆ケースは、万年筆を日常の道具、普段の仕事の道具として使っている人のために、万年筆を自然体で使えるペンケースとして企画しました。

持ち運ぶ時にペンが落下しないようにフタを被せて脱落を防ぐことができて、机上で使う時にはフタをペンの枕のように後ろにまわすと、いちいちフタをあけてペンを取り出さなくてもサッとペンを取り出して使うことができます。

万年筆を使われている方は意外とせっかちな人が多くて、ペンを取り出すスピードとか書き始めるまでの早さを気にする人は多いのかもしれません。

そういう意味でも万年筆を普段使っている人の実情に合ったペンケースだと思っています。

意外と太めのペンも収めることができて、はじめはかなりきつめですが、モンブラン149などのオーバーサイズのペンも入れているうちに革が伸びてくれて、スムーズに出し入れできるようになります。

万年筆を、構えずに日常の筆記具として自然体で使って欲しい、という思いで長く作り続けている、当店定番のペンケースが久しぶりに入荷しました。

⇒Pen and message.オリジナルペンレスト兼用万年筆ケース・ダグラスⅡ