レザーケースとLemma(レンマ)さん

先日、大阪本町で「&plus(アンドプラス)」という5社共同開催の出張販売をしました。

&(アンド)というイベント名で590&Co.さんと共同開催の出張販売をしていますが、5社共同開催というのは初めてでした。

それぞれが自店の顧客に来てもらって、いずれ相乗効果になっていければと思っています。

大阪や周辺地域のお客様にも来ていただけましたし、各出展者さんたちと有意義な話もできましたので、収穫の多いイベントでもありました。

今回出店して下さったお店の中の一つLemma(レンマ)さんは当店のオリジナルの革製品のほとんどを作って下さっている工房兼ショップです。

ショップ名はフリースピリッツですがイベントではLemmaのブランド名で参加されるそうです。

イベントでブースに立っておられた職人さん、藤原さんと鈴木さんはとても人当たりの良い方々で、お客様も直接職人さんとお話できて楽しそうにされていたので、本当に良かったと思います。お二人は腕も良くて誠実な仕事をして下さるので、レンマさんが作るものは安心してお客様にお勧めできます。

3年ほど前にクラフトフェアなどに行って、オリジナル商品を作ってくれる職人さんを探したことがありました。

色々なモノを見たけれどあまりピンとくる人が見つからず途方に暮れていました。

そんな休みの日、妻と乙仲通りをぶらぶらウィンドーショッピングをしていたら、以前少し交流があった雑貨屋さんのあった場所に、新しい革のお店ができていました。覗いてみると、以前から当店にも来られたことのある社長のお店だと分かりました。

すぐに連絡を取って、工房にお邪魔していろいろお話しさせていただいて、今に至ります。

色々探し回ったけれど、結局すごく近くで探している人は見つかりました。無理に見つけようとしても難しいけれど、お互いのタイミングが合えば自然と出会うことができるのだということを物語るような出来事でした。

Lemmaさんにお願いしているもので、シンプルだけど当店の品揃えの中で大切な存在のものが1本差しのレザーケースです。

万年筆店として必要な1本差しのペンケースについて考えると、このレザーケースのナイフの鞘のような形状に行き着きました。この形状だと革のホールドする力で自然にペンの脱落を防いでくれるし、しかも取り出しやすい。

レザーケースにはS、M、Lという3種類のサイズがあります。

Sはボールペンやシャープペンシルなど、細めのペンをしっかりとホールドしてくれ、ペリカンM400などの小振りな万年筆も収納できます。

Mサイズはレギュラーサイズ用に作りました。ペリカンM800、プロフィット21などが収納できます。

レザーケースLはペリカンM1000、モンブラン149が入ります。当店オリジナル万年筆コンチネンタルクラシックインスピレーション1985もLサイズにピッタリ入ります。

レンマさんとは4/25(金)26(土)に仙台青葉の風テラスで開催される「文具事変in仙台」というイベントでもご一緒します。

「文具事変」は当店とLemmaさんの他に、590&Co.さん、土橋正さん、樂さん、Tagステーショナリーさん、ラダイトさん、Things n Thanksさん、Castinさん、北晋商事さんが参加されます。

そして10月には590&CO.さん、Lemmaさんと三社合同の&plusを予定しています。

レザーケースLオーガニックオイルドレザー
レザーケースLゴート茶利革
レザーケースMサドルプルアップ
レザーケースMドーフィンレザー
レザーケースSドーフィンレザー

~価値観の転換~スチールペン先のパイロットキャップレス

香水が少なくなってきたので新しいものを買おうと思ってお店に行ったら、以前よりかなり値上がりしていたので買うのを止めてしまいました。

その香水は私にとっての定番でしたが、特に強い思い入れがあったわけではなく、イギリスの好きなブランドのものというだけで使っていたので、別の好みの香りを探そうと思いました。今の値段は私にとっては香水の値段を超えているように感じました。

新しいものをいくつかお店を回って決めましたが、国産の良いものが買えたと思います。今まで使っていたものよりも、自分の価値観を反映してちゃんと選ぶことができた。

今回の香水の件は私にとって価値観の転換という静かな革命で、これからも色々なもので価値観の転換をすることになると思います。

私と同じように色々なものにおいて価値観を転換しようとしておられる方は多いように感じています。

これだけ色々な価格が上がっていたら、モノと価格のバランスが取れていると思わせるものに需要が流れていくのは仕方がありません。供給側の一方的な都合による値上げに対する、顧客の寛大な心は限界をとっくに超えている。

このままでは既存の供給網は自滅の道を辿るしかないのではないか。

為替のせいだとか、金の高騰を理由に値上げをする万年筆にも価値観の転換が当然起こっていると思います。

より値段と質のバランスが取れているものをご案内するのも当店の役割だと思っていますので、これから機会があるごとにそういうものを見つけて扱うようにして、ご紹介していくつもりです。

パイロットキャップレスは当店でも人気のある万年筆です。

手帳用の万年筆というと一番に挙げられる万年筆かもしれませんが、そのキャップレスもかなり値段が上がってしまいました。

しかし、その中でもあまり価格の変わらないものがあります。

ペン先が金でない、特殊合金製のペン先のキャップレスです。

今まで金ペン先のキャップレスしか目を向けてきませんでしたが、最近になってお客様からのオーダーで取り寄せたり、お持ち込みのペン先調整の依頼で手にする機会があって、スチールペン先のキャップレスもペン先調整してお渡しすると、とても書きやすいと喜んでいただけることが分かりました。

金ペン先特有の柔らかさやしなりはスチールペン先にはありませんが、筆圧の影響をあまり受けず、安定して滑らかに書ける良さもスチールペン先にはありますので、より多くのお客様にスチールペン先のキャップレスもお勧めしたいと思いました。

精神的な支柱になるような万年筆や、ステイタス、シンボルになるような万年筆は別として、仕事で書いたり、書くことを楽しむための万年筆はペン先は金でなくてもいいという価値観の転換をしてもいいのかもしれないと思うようになりました。

⇒パイロット キャップレス(ペン先:特殊合金)

オーパス88~大容量の喜び~

2月22日(土)から大阪で&one in Osakaという出張販売を開催いたします。https://www.p-n-m.net/?mode=f15

「&」という名前で数年前から590&Co.さんと共同出張販売をしていますが、今回は590&Co.さんと当店の他に、京都のTAGステーショナリーさん、神戸のLemmaさん、welleさんが参加いたします。

大阪での出張販売は初めてとなりますが、NANIWA PEN SHOWでのお客様方の反応を見て、開催した方がいいと思いました。

&plus in Osakaは出店者も多いので、賑やかなイベントになると思い、そんな雰囲気に合うものをご用意したいと思いました。

万年筆は想いを綴る大切な筆記具ですが、私たちにとって遊び道具でもあります。金ペン先の万年筆ほど高価ではなく、手軽に買えて遊び心のある万年筆もあってほしいと思います。

台湾の万年筆メーカーオーパス88は、大正時代から昭和30年代に日本で主流だったインキ止め機構を上手く現代流にアレンジして、他にない目新しいものに仕上げています。

インキ止め機構は、首軸を外してボディ内にスポイトでインクを入れ、尻軸を緩めることでインクがペン先に流れ、書き始めることができるインク供給方式です。

シンプルな構造で大量のインクを保持できることと、インクが出過ぎるようなら尻軸を締めて多少の調整を手元ですることができるのが特長です。

オーパス88はこれを透明のアクリルの軸で作り、たくさんのインクが軸内にあるのが見えるようにしました。

文房具好きな人の中には、分厚いノートや分厚いメモ用紙など、すぐに使わなくてもたくさんあることに喜びを感じる人がおられますが、同じように万年筆の軸内にたくさんのインクがあるのを見ることにも喜びを感じる方もおられると思います。

私もそうで、インクがたくさん入る九星堂やパイロットカスタム823のような万年筆に喜びと安心感を覚えます。小説も本が厚ければ厚いほど嬉しくなりますが、これも同じ心理なのかなと思います。

オーパス88には遊び心のある様々な種類のものがあります。オーパス88フェアを3月2日まで開催していますので、フェアのラインナップをそのまま大阪での「&plus」のイベントにもお持ちいたします。

オーパス88はドイツ製のステンレスのペン先ですが、ステンレスに代表される硬いと言われる非金ペン先の方が、ペン先調整すると激しく化ける傾向があります。

デザインも楽しく大容量のインクを楽しめるオーパス88を、ぜひイベント会場でもお試し下さい。ご予約もホームページバナーから受付中です。

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