アイデアが湧くノート

アイデアが湧くノート
アイデアが湧くノート

持つだけでアイデアが次々と湧いて、文章がスラスラと出てくる万年筆を探しています。
万年筆を使いだして20数年間、ずっと探しているけれど未だに出会えていません。
バランスの良さとか、インク出やペン先の硬軟など、私が皆様にリポートしていることと別の次元にあるような、まだ気付いていないところにあるのではないかと、ずっと探して求めている。

でも本当はそんな万年筆はないことも分かっています。
書けるものは結局自分の頭の中にしかなくて、万年筆が書かせてくれるわけではありません。
万年筆にできることは、何か書きたいと思わせてくれることと、書くことを楽しくしてくれるということなのだと思います。

それと同じように、その紙面に向かったら頭の中が整理されて、アイデアが次々と湧いてくる紙製品を探している。
本当はそんなものがないことは分かっているけれど、当店で扱っている紙製品に、私は希望を持っています。
閉店後、一人で店の中をウロウロしながら、次はこれを使ってみよう、あれも使ってみようと、色々考えたりしています。
そうやって見ていると、どの紙製品も何か応えてくれそうな気がしてきます。
当店の紙製品の中でアイデアを記す助けになりそうなものを4つのタイプに分けてみました。

・素材感のあるメモ帳
ライフ国産黒毛和牛の革を使っている「情報本革多目的カード(5×3)」と、ライティングラボの「サマーオイルメモノート」は、素材感が楽しめて、使い込むと艶が出てくるエージングが楽しめる表紙を持っています。

ライフが5×3サイズ、サマーオイルメモノートがA6ハガキサイズという、昔から使い続けられているサイズというところもポイントで、携帯しやすく、書き溜めても整理しやすいサイズです。
粗削りで、素材感溢れる外装も魅力ですが、使い方次第で化ける可能性のある自然に使えるものだと思います。

・古典ノート
昔ながらの質の良いノートは、大和出版印刷の上製本ノートと、ライフサニーゴールド手帳です。
しっかりとした製本と書き味の良い保存性の高い紙の、優れたノートに求められる要素を兼ね備えています。
これらはいつも携えていたい趣きのようなものがあり、それがクリエイティブな気持ちを盛り上げてくれるかもしれません。

・ニューエイジ
これは使ってみたい、何か良さそうだと思えるのが、大和出版印刷のグラフィーロスタイルと同じ大和出版印刷のイーロです。
どちらも何となく女性を意識したスリムなサイズで、デザイン性の高いスマートな仕上がりです。
グラフィーロスタイルは、極上の書き味を持つ紙とどのページも平らに開く優れた製本で、たくさん書き込みたい方に、イーロは軽くかさ張らないものを好む、鞄を軽くしたい方に向いています。

・文豪式
と勝手に命名していますが、とにかくたくさん書くという方にお勧めのバラ紙を使用する方法です。
チラシの裏やミスコピーを使うわけではなく、リスシオ紙やグラフィーロ紙のA4用紙や原稿用紙など、保存する気にさせる良い紙に、思いついたアイデアや計算などを書きつけて、それを分類してファイルに保存していくというものです。
ある程度太いペン先の万年筆で豪快に書く気持ちよさと、ノートを持ち歩かなくていい(仕事場に紙を置いておけばいい)メリットがあります。
これはかなり実践的な、実際に研究職の女性の方から聞いたやり方です。

何かひとつこれだと思う製品と出会って、それさえあれば大丈夫という方法があればいい。早くそれに出会って、自分の仕事の仕方を固めたいと思っている反面、私は気分を変えるために、いろいろなものを使おうとしているのかもしれないとも思っています。

それは万年筆を違うものに持ち代えてみる、インクの色を変えてみるということと同じようなことなのかもしれず、代えることで、アイデアが湧いてきたり、文章が次々と浮かんでくることにつながるのだとも思うのです。