私が本屋さんで長時間棚の間をさ迷うのは、本が好きだということもありますが、一番大きな理由は自分の仕事をもっと良くするための知識を与えてくれたり、自分の思考を深めてくれる本を探すということです。
私が本を読むのは、いつも何かの答えを探しているところがあります。
仕事の答えを直接書いていなくても、私自身がその内容から連想してヒントにすることができればそれでいいので、どんな本がそれにあたるのかは自分でも全部読んでみるまで分かりません。
実際「思考の整理学」「文章の書き方」や「無言の前衛」などのように直接自分にヒントを授けてくれる本にはめったに出会えないと思うけれど、それでも時間があれば本屋さんの棚の間をさ迷いたくなります。
その辺り一帯に発見されていない鉱脈があるくらいに思っていて、その鉱脈を掘り当てるために棚の間をさ迷う。
年末に手帳売場でさんざん立ち読みして、厳選して使い出した手帳を違うものに換えたくなるのは今頃なのではないかと思います。
手帳をシーズン中に換えたくなる理由は、今使っている手帳に原因があるのではなく、手帳を換えると自分の仕事がもっと良くなるのではないかと思ってしまうからです。
シーズン中に手帳を換えると写し換えないといけないこともありますし、中途から始まったり、終わったりしているので、記録として意味を成さなくなると、今まで何度も後悔しているので最近はしなくなりました。
でも手帳を換えたいと思うのも、本を探す心も似ていて、自分の仕事をもっと良くしたいという気持ちに端を発しています。
万年筆をいろいろ使いたいと思うのも、本や手帳と同じように自分の仕事がもっと良くなるのではないかと期待するからなのではないかと思います。
実は私もそのように考えていて、本と同じように万年筆も自分への投資だと本当に思っています。
でも仕事が楽しくなったり、モチベーションが上がったりすることを考えると、正真正銘、自分への投資だと思います。
本や手帳には、これが誰にでも絶対正解だと言えるものがなく(強いて言えば古くから読まれている古典の類は正解に違いないのでしょうが)、それは人によって違うと思いますが、万年筆には誰にとっても正解だと言えるものがあります。
ペリカンM800は書くことにおいて正解だと言える万年筆のひとつだと思います。
良い万年筆の証拠ですが、既にお持ちの方もたくさんおられて今更お勧めするのもどうかと思いますが、書いていて何のストレスも感じない、何も気にならないというのがM800の特長ではないでしょうか。
M800は軸が重くて太いので使いにくいという人も中にはおられますが、もう少しだけ我慢してM800を使ってみていただきたいと思います。
突然大きいと思っていたM800が手にしっくりくる日が必ず来ます。
細くて軽い軸のペンに慣れていた手が万年筆に慣れてきたというのは、そういうことなのだと思います。
書くことにおいて完璧なバランスを持った万年筆は必ず仕事の助けになってくれて、これによってアイデアが浮かんだり、ヒントをもらったりすることはないかもしれませんが、頭に思い浮かんだことを一気に文章にするような時に必ず助けになると思います。
自分の回転の悪い頭が少しでもよく回るように、浅墓な考えが少しでも深くなるように何でもしたいと思っていて、それが本だとか、手帳や万年筆だと思っています。
道具で自分の仕事が良くなるというのは幻想なのかもしれませんし、そうでないのかもしれない。
しかし、少なくともそれによって、仕事が快適になったり、効率が上がったりはします。
書いていて何も気にならない、まったくストレスがないというM800のような万年筆は良い道具が満たすべき唯一の要件をしっかりと満たしていて、それで十分ではないのかと思えます。
当店ではペリカンM400、M600、M800、M1000のペン先を全て揃えています。
一番合いそうなM800をぜひお選びに来て下さい。