旅に持ち出したオプティマ

旅に持ち出したオプティマ
旅に持ち出したオプティマ

2泊3日の東京への旅の準備に、着替えや洗面道具、財布などの必要な物の他に、まだ読んでいない松浦弥太郎氏の本を1冊(氏の主宰するCOWブックス訪問も予定に入れていました)、ほぼ日手帳(毎日つけている日記とスケジュール帳を兼ねている)、5×3カードを入れたジョッター(立ったままメモするのに便利で薄く荷物にならない)、そしてアウロラのオプティマを、鞄店ル・ボナーの店主松本さんが教えてくれたやり方で表面の艶を作り出した、同店の鞄に入れました。

他人が見ると特に見るべきもののない旅の荷物ですが、私なりにこだわりを持って考えて入れた旅の備えでした。
いつも持ち歩いている万年筆を全て持っていけば良さそうなものですが、荷物を少しでも減らしたいし、どれか1本に絞ってみるのも一興かと思いました。

オプティマを持って出たのには私なりに理由があって、1本だけを持って出掛けたということが、私のこの万年筆に寄せる信頼を物語っていて、感じ取っていただけると思います。

持っている中で、M450なら太い文字を気持ちよく書くことができて、旅先で葉書を書くことも快適ですし、ブログやコラムの原稿なども調子良く書けると思います。

また、ブライヤーならほぼ日手帳にも小さな文字を書くこともできますし、原稿に使うこともできます。

シルバーンならほぼ日手帳にもぎっしり文字を書くことができるほどの細字ですので、メモなど様々な用途に使うことが可能です。

最近愛用しているそれぞれの万年筆にも持って出るだけの理由はありましたが、それでも私は中字のオプティマを選びました。

ずっと持っていたものの良さを再認識することがたまにありますが、10年以上使っているオプティマのその良さを最近再認識したのです。

オプティマはインクとの相性が難しく、私が好むようなインクの伸びを得ようとするとインクを厳選しないといけませんし、ペン先は硬く時々鉛筆のような書き味と言われます。
しかし、程良く太いボディの持ち心地は柔らかいと思えるフワッとした金属のボディでは絶対に得られないものですし、硬いペン先は机で書くことが少ない旅先のシチュエーションで様々な角度で書いても、ちゃんとインクを出してくれ、スピードを上げて一気に書き上げる負荷のかかる状況でも耐えてくれました。

今回の旅で、私は常にメモを書き、夜ホテルの部屋で原稿を書き、行き帰りの新幹線でも書くことを止めることはないほど、万年筆をいつも手に持っていましたが、それはもしかしたら、オプティマを持って出たからなのかもしれません。