合格のお祝いに当店でお役に立てるもの

合格のお祝いに当店でお役に立てるもの
合格のお祝いに当店でお役に立てるもの

高校や大学の合格発表があって、合格された若い人たちへのプレゼントをお考えの方も多いと思います。
プレゼントというのは非常に難しくて、自分の好みを押し付けていいのか、それとも相手の好みをリサーチして、それに合うものを贈るのがいいのか、なかなか悩ましいところです。

趣味の文具箱Vol.19の「新入学、新社会人の方への贈り物」の企画は、自分の独断と思い込みで、非常に楽しく書かせていただきました。
趣味の文具箱では、文具、筆記具の中からのご提案でしたが、当店にも新入学の贈り物でお役に立てるものが万年筆以外にもありますのでひとつご紹介したいと思います。

当店で若い人への贈り物として人気があるのが、ル・ボナーのデブペンケースです。
ペンケースとしてはかなり大きく、たくさんのペンや文房具を入れることができますので、たくさんのカラーペンを持ち歩いている今の学生の方の使い方に合っているものだと思います。

またこのペンケースの良さは、革の質を選べるところです。

ブッテーロは、ル・ボナーの松本さんが好きでよく使う革です。
しっかりとした革質で、コーティングやシュリンク加工(薬品で縮れさせる)をしていない、オイルを染み込ませただけのものなので、傷は付きやすいですが、水拭きして、ブラッシングすると目立たなくなる上に、きれいな艶が出ます。

ミネルバボックスは、かなり男性好みする革だと思っています。
使っているだけで表面に光沢を持ち、色も変化していくエージングが楽しめる革です。
水拭きすることで、表面に光沢を作ることができ、自分好みに仕上げることが可能で、手を入れる楽しみも持った革だと言えます。

シュランケンカーフは、上質な革にシュリンク加工を施して、しなやかさと傷付きにくさを両立した革です。
クロムなめしによる美しい発色は、自然素材のタンニンなめしの革では作ることができません。
きれいな色がたくさんありますので、女性にも人気のある素材です。

若い人にこういった上質な革のものを使っていただくことは、上質な物の良さ、良いものを使う心の有り方を知ってもらうのに良い効果があると思います。
進入学のプレゼントを何にしようか迷われている方は、ぜひご検討ください。

⇒ル・ボナー デブ・ペンケースgid=2125743″ target=”_blank”>⇒ル・ボナー デブ・ペンケース

プロフィット30周年記念万年筆ブライヤー

プロフィット30周年記念万年筆ブライヤー
プロフィット30周年記念万年筆ブライヤー

20年前に発売されたセーラー創業80周年記念万年筆ブライヤーはいまだに人気があって、多くの人が憧れている万年筆のようです。

当時、木のボディの万年筆が全くなかったわけではありませんが、種類が少なく、木の万年筆の人気が高まるきっかけとなった万年筆が80周年ブライヤーだと考えています。
パイプにも使われているブライヤーという大変魅力的な素材、バランスの良いボディ、キャップリングの凝った象嵌風装飾など見所がいくつもある万年筆でした。
80周年ブライヤーは、価格も高く発売当初はなかなか理解されず限定品としては完売するのに長い期間を要しましたが、セーラーと言えばブライヤーあるいは木の万年筆というイメージを多くの方に植え付けた存在でした。

偉大な80周年万年筆のおかげで、セーラーが限定品を作るたびに80周年ブライヤーのような万年筆が期待されましたので、80周年の呪縛からセーラーはなかなか逃れることができなかったのではないかと思います。

そういった過去に発売された限定万年筆が再評価されて、発売後しばらく経ってから人気が高まるのは、メーカーとしては複雑な心境だと思います。
でも、今まで発売されたセーラーの限定万年筆はどれも高い評価を得ていて、それはセーラーの限定万年筆がある定型のひとつの流れの中に存在するのではなく、その時その時で全く形の違うものを出してくるところと企画の上手さに魅力が感じられるからかもしれません。

今回発売されたプロフィット30周年万年筆ブライヤーによって、セーラーは80周年記念万年筆の呪縛を取り払うことができたと思っています。

80周年のブライヤーボディは、表面がポリウレタンコーティングされていて、木のボディでありながら手の油によって光沢を増すような経年変化は見られませんでしたが、プロフィット30周年万年筆はオイル仕上げだけに留められていますので、磨いたり、使い込んだりすることで艶を増してくれます。
表面にコーティングされていないため、私が使うのならある程度磨いて艶を出して、多少汚れがつきにくくしてから日常使いすると思います。

仕様に関して多少のそういった注意が必要ですが、木軸の万年筆は木の手触りを感じられる、コーティングのないものが望まれているように思います。

キャップリングの彫りの深さ、力強さも特筆すべき点だと思います。
プロフィット30周年のキャップリングは、派手な意匠が凝らされているわけではありませんが、そこには奇をてらわない高い精度を持って施された仕事が感じ取られ、プロフィットらしさが成されています。

誰もが書きやすいと思う実用万年筆の中でも上質な書き味を持ったものがプロフィットで、それは多くの方が認めるところだと思います。

実用において完璧な万年筆をベースにした、趣味の万年筆。
プロフィット30周年記念ブライヤーにはそんな趣が備わっています。

カンダミサコ文庫本サイズノートカバー・大切に使いたい設え

カンダミサコ文庫本サイズノートカバー・大切に使いたい設え
カンダミサコ文庫本サイズノートカバー・大切に使いたい設え

カンダミサコさんの文庫本サイズノートカバーが新色が追加されて再入荷しました。

グリージオは内側の色が変更されていて、劇的なエージングをする素材感のある表革とは対照的なきれいなターコイズのブッテーロ革になっています。
カバーを開いた時のパッとした色が、気持ちを明るくしてくれます。

新色ナポリはイエローで、エージングとともに茶色っぽく変化していきます。男女問わずかなり魅力的に感じられる色だと思っています。

私はこのノートカバーを気持ちが落ち着いた夜、静かな気持ちで大切に使いたいと思っています。
それはフラップをベルトから外して、内側のペンホルダーに納めた細字のブライヤー万年筆を出してページをめくって書き始めるという、このカバーの設えがそのような気持ちにさせるのかもしれません。
日々色が変化していくミネルバボックスの革の感触を確かめながら、ゆっくりと同じことを繰り返し考えながら書き出す時間にピッタリなものに感じられます。

店にいる時は傍らに置いた、ル・ボナー製のオリジナルダイアリーカバーダブルに1日1ページのダイアリーを入れて使っています。
ベルトやフラップがないので、すぐに開くことができて、表紙が硬めになっているので不安定なところでも書くことができます。
ベルトやフラップがない端正な佇まいも、私には仕事時間に合っているように感じられます。

ル・ボナー製オリジナルダイアリーカバーとカンダミサコさんのカバーを平行して使ってみてよく分かりましたが、同じダイアリー、ノートカバーでもそれぞれの設えによって使いたい思わせるシーンが違うということです。

それは人それぞれ違う用途だと思いますが、私の場合仕事あるいは活動中に使いたいのはオリジナルダイアリーカバーであり、静かに思考する時間に使いたいカンダミサコ文庫本サイズノートカバーなのです。

文庫本サイズは、携帯にも便利な大きさですし、手に馴染みのある形ですので、持ち歩いて使う人も多いと思います。
このカバーも万年筆を1本しっかりと保護しながら収めることができるので、あるいは持ち歩きにも適したものなのかもしれません。
その物の良さを感じ取ってそれぞれの人が自分が使いたいと思う用途を考えればいいのだと思います。

用途は決まっていないけれど、何か使ってみたいと思わせる魅力がこのノートカバーにはあります。

ペンシルエクステンダー楔トゥラフォーロアルミ

ペンシルエクステンダー楔トゥラフォーロアルミ
ペンシルエクステンダー楔トゥラフォーロアルミ

工房楔(せつ)のアルミ金具を使ったエクステンダーが完成しました。

工房楔のペンシルエクステンダーは、ここ2年で著しい進化をとげていて、実用面でのさらなる完成度を求めた今回のアルミ金具の採用です。

木の加工だけでなく、こういった金具を次々とオリジナルで作ってしまう木工家は非常に少なく、工房楔の永田さんの、面白いものを作って行きたいというアグレッシブな姿勢を感じることができます。

鉛筆が長いままでも使うことができるトゥラフォーロタイプは、以前から他のメーカーからも発売されていた仕様ですが、工房楔のものがデザイン的に最も美しく仕上げられていると思っています。

従来の真鍮金具タイプは、尻軸へ行くほど太くなっていて、これが見た目の特別感と重厚さと手の中に上手く納まる心地よい重量感を生み出していました。
真鍮の金具は、その質感や風合いなど木と非常に相性の良い素材ですが、良くも悪くも万年筆的な重厚な使用感が特長でした。
その重量を生かして、ペンを寝かせて書くようなところは、リフィルとなる鉛筆の使用感とは全く違っていて、それが真鍮金具のトゥラフォーロの持ち味だとも言えます。

アルミ金具採用のメリットは、何と言ってもその重量にあります。
アルミ金具は、鉛筆持ち味を生かした使用感になっていて、エクステンダーと鉛筆の一体感を感じ、鉛筆の延長線上のオプションパーツとしてエクステンダーが存在しているように思えます。

鉛筆との差異感を無くすためにストレートタイプのデザインとしていますが、これもスマートなデザインになっています。
鉛筆を好んで使われている方には、真鍮金具よりもこのアルミ金具の方が使いやすいと思っていただけると思います。
丁寧に面取りされて磨かれたアルミ金具と木の素材は、鋭いコントラストを見せて、このトゥラフォーロアルミを大変魅力的に見せています。

真鍮金具でも感じましたが、木の部分と金属の部分の見え方のバランスが絶妙で、これ以上ないバランスだと思っています。

木の素材は現在永田さんの手元にある最良のものを選んでいます。
黒柿は、古くから茶道具や根付など木工芸で珍重され、誰もがその良さを認める素材です。使い込むほどに艶を増し、杢が際立ってくるところが特に魅力です。
今回の花梨は、特に杢が細かく美しい材です。
木工家の素材選びは博打みたいなところがあって、こういった抜群の素材に出会うこともありますし、割ってみると全く使えない材だったりということもありますので、材料を見抜く目も木工家の腕のうちで、永田さんは特にこの目が優れています。

チンチャンはローズウッドの一種です。これも今回のものはネットリとした艶のある、赤みの強い良い材料が入っていると思います。
伊勢神宮欅は、木目のバラつきの少ない素材です。伊勢内宮の大変縁起の良い素材が使われていて、受験などのお守りとして購入される方もおられます。

工房楔の魅力は、大変な銘木を日々使うことができる道具に仕上げているところで、ペンシルエクステンダートゥラフォーロのアルミ金具採用も、日々使うことができる道具としての姿を追い求めた結果行き着いた答えです。
銘木を毎日使っていただけるものにして、その良さを多くの人に知ってもらうというのが、工房楔の永田さんのライフワークです。

⇒工房楔(せつ)エクステンダーへcbid=2557546⇒工房楔(せつ)エクステンダーへcsid=7″ target=”_blank”>⇒工房楔(せつ)エクステンダーへ