〜自分の色〜 アウロラフラコーニ100インク発売

木工家の工房楔・永田篤史さんはオレンジ色が好きで、永田さんを知る人はオレンジ色を見ると永田さんを思い出すほど、それは自他ともに認めるものとなっています。

好きなオレンジ色のものを揃えて、そのオレンジ色好きを周りに刷り込んで、印象付けてきた永田さんの徹底ぶりがすごいと思いました。

私にはそのくらい好きな色が今までありませんでしたが、ある時からモスグリーンやアーミーグリーンのような色のものに惹かれるようになって、お店で見つけると買うようになりました。

インクもあまり決まった色がなく、ブルーやブルーブラックなどの無難な色の中からそれぞれのペンの用途に合う理想的なインク出になってくれるものを使うという、どちらかというと、インクを色ではなく性質で選んでいました。

私も日常的に、モスグリーン系のオリジナルインクCigarやクアドリフォリオあるいはエルバンエンパイアグリーンを使えるようになるだろうか。

昨年創業100周年を迎えて、限定万年筆を連続して発売していたアウロラが100周年記念インクを発売しました。

万年筆のインクの色として定番の色を押さえながら、それぞれの色の世界観がイタリアの遺跡やアート作品で表現されていて、そちら側からそのインクに惹かれる方もおられるかもしれません。

中身は今回の企画のために新たに作られたものですが、ボトルは1930年代から40年代にアウロラが発売していたものを復刻しています。

前述しましたが、アウロラは昨年100周年ということでかなりの数の限定品を発売しました。それらはもちろん今しか買うことのできない、通常はない仕様のもので素晴らしいけれど、当店としては今年もう一度定番品に立ち戻りたいと思っています。

少し小振りで華やかなオプティマはアクセサリーのようで、女性の方にもお勧めできますし、88は男性の方の一生もののペンの候補として、ぜひ一考して欲しい万年筆です。 

私はイタリアの製品の良さの一つは流行に流されないところだと思っています。各社自分たちの美意識をしっかりと持っていて、デザインを流行とは違うところで作り上げている。

アウロラの万年筆にもそれをいつもそれを感じていて、そういうものが生涯愛用するのに相応しいものではないかと思っています。

⇒AURORA 88ゴールドキャップ

⇒AURORA オプティマ ロッソ