
先週末、文具事変in仙台というイベントに参加しました。
590&Co.さんが取引のあるお店に声をかけて開催しているイベントで、昨年の第1回目から参加しています。
神戸空港から仙台行きが出ていますので、乗り物に乗っている時間は2時間くらいで着くという便利さです。
仙台の街は、いくつかの大学が中心部近くにあるせいか若い人が多く、観光で来られている方も多いので、とても活気があるように思いました。
仕事で来ている者としては街の活気はとても気になり、駅に降り立った時からそればかり気にして見ています。
ただ波長の合うお客様との出会いを探して出てくる当店としては、お一人お一人との濃いつながりの方が大切なので、街の活気はあまり関係ないのかもしれません。それなら谷本さんが言うように色々な街に行ってみた方がいいのかもしれませんが、単純に人口が少なくなるとやれる自信がありません。
仙台はしっかりとした文具店がいくつもあるし、今回イベント翌日にお尋ねした樂さんという万年筆店もありますので、万年筆に興味のあるお客様が多いのかもしれません。
また今は廃業してしまいましたが独立系の万年筆メーカーの大橋堂さんは仙台にあって、全国の百貨店の職人店などに出店していました。
エボナイトを中心としたハンドメイドの温かみのある軸が魅力の万年筆を作られていて、ペン先の書き味の良さにも定評がありました。当店の委託販売で時々目にすることがありますが、人気ですぐに売れてしまいます。
大橋堂さんの、未研磨の球のままのイリジウムから研ぎ出すという字幅の作り方に興味がありました。
完全な球形のままだと紙に点で触れますので字幅は細めになり、書き続けると面が作られて太さが変っていきます。
個人的に字幅に関係なく大きなペンポイントを見ながら書くのは何とも楽しい。必然的にペン先の寿命も長く、そう簡単に擦り切れることはありません。まさに一生ものという感覚になる万年筆です。
当店のオリジナル万年筆コンチネンタルクラシックインスピレーション1985の14金ペン先では、未研磨のペン先が手に入ることになりましたので、なるべく球のままに近い状態のペン先を始めました。
未研磨のペン先は当店では満月と呼んでいて、文具事変in仙台でも多くの方の眼に留まったようでした。
ちなみに、未研磨と言っても調整していないわけではありません。本当に未研磨のままのペン先をそのまま書くと引っ掛かりますので、切り割りに沿って少し当たりをつけて滑らかに書けるようにします。あとはお好みやその方の筆記角度に合わせて筆記面を作っていきます。
この未研磨のペン先は、大橋堂さんがあった仙台だからこそ多くの方の眼に留まったのかもしれません。大橋堂さんの足元にも及びませんが、私たちもなるべくいろいろなところに出向いて、お客様方に直接万年筆を手渡したいと思っています。
