色気のある革の魅力

天邪鬼な性格のせいにして、あまり流行に反応しないのは店主としてどうなのかと思うけれど、自分の感性でモノを選ばず、流行のものをただ追いかけることに虚しさを感じているからなのかもしれません。

モノを販売する店なので、もちろん仕事として流行を取り入れたり便乗することが必要なことはあるけれど、今まで扱っていなかったものまで無理して扱うことはしたくない。ガラスペンも、今のように大流行する前からaunさんとのお付き合いがあったので、流行に乗っているとは思っていません。

革の選び方もそんな風に、マイペースを守りたいと思っています。

最近オリジナル商品でよく発売している、サドルプルアップレザーは理想的な革だと思っています。

新しい時のギラギラと黒光りするような光沢は息をのむほど美しいし、張りのある硬さも丈夫さの表れのように感じられます。もともと馬の鞍に使われた革ですから、丈夫で当然なのかもしれません。

使い込んでギラギラした艶が落ち着いてくると、しっとりした雰囲気に変わります。これこそサドルプルアップレザーの魅力で、この革の色気を一番感じる時だと思っています。

何とも言いようのない色気がサドルプルアップレザーを理想の革だと言う最大の理由ですが、それほど革にとって色気は大切なことだと信じています。

大容量でたくさんのペンを持ち運ぶことができる、上質な革を使ったル・ボナーのデブペンケースが久し振りに入荷しました。

ル・ボナーさんのデブペンケースの定番革ブッテーロ、590&Co.さんチョイスによるプエブロ、そして当店が選んだサドルプルアップレザーというように、今は革も色もたくさんの中からお選びいただけます。

それぞれの革に魅力があります。

ブッテーロはル・ボナーさんがデブペンケースに最も適した革として長く作り続けてきました。

ある程度の厚さを確保すると、張りがあってしっかりとした硬さがあります。デスクマットにもよく使われますが、それはブッテーロが丈夫さと手触りの良さを併せ持った革だからだと思います。

適度にオイル分を含み、とても上品なエージングをします。丁寧に扱ってたまにブラシなどで磨くと、新品時よりもさらに美しい艶が出てきます。

プエブロは最も劇的な変化をします。使い込むと新品時のマットな質感から想像できない艶を出します。

590&Co.さんはそんなところに惹かれてこの革でデブペンケースを作りたいと思ったのだと思います。

当店はサドルプルアップレザーに思い入れがあるので、デブペンケースだけでなく、様々なものを職人さんたちにお願いして作っていただいています。

文庫分カバー、M6システム手帳、1本差しペンケースなどもサドルプルアップレザーで作っていますので、それらを同じ革で揃えて持つことができます。 

サドルプルアップレザーの革の良さに共感してくださる方が一人でも多く現れたら、と思っています。

⇒ペンケースTOP

⇒サドルプルアップレザー M6システム手帳

⇒サドルプルアップレザー 文庫本カバー