ロイヤルブルーの刑事手帳とバイブル手帳

今思うと、20~30代の頃は自然に時代を感じることができていたような気がします。今こういう時代だからこれからはこうなっていく、ではどういう方針をとって、店はどうあるべきか、と考えることができました。

それは当時の私の年齢が時代とともに生きている年代だったからで、直感的に未来にも通用する仕事の仕方に気付くことができたのだと思います。だから会社はなるべく夢を持った若い人に仕事を任せて、今後20年、30年と続いていける方針を立てるべきなのではないだろうか。

今まで、時代が変わっても変わらないものをずっと探し求めてきました。

そういうものが本当に価値のあるもので、当店はそういうものだけを扱って、お客様にお届けする店でありたいと思っていました。

だから世間で流行しているものからは敢えて距離を置いていたところがありました。それがこだわりのある店としてのあり方のように思っていたのです。

でもそんな風に難しく考えたりするうちに、選択の幅はどんどん狭くなっていきました。今の時代に最も輝いているものから目を背けてきたし、そういうものの良さを認めようとしていなかったのだと思います。

バブル崩壊期を体験した世代なので、流行に対して警戒心があって、流行とはすぐに廃れて長くは続かないという先入観もあったのだと思います。

変わらないものを追い求めること、見出そうとすることは間違っていないのかもしれないけれど、私たちが持っている古い常識は捨ててからモノを見ないと、今の時代に通用しない、永遠に人の心に届かないモノを売り続けることになってしまう。

凝り固まった古い価値観を捨てて、今の時代にどう寄り添えるのかを考えていきたいと思いました。

刑事手帳はM5手帳をいつもポケットに入れて、メモ帳のように使っていただけたらと思い、企画しました。

なるべくリフィルに近いサイズまで表紙を小さくして、リング径も細いものにしました。ラインナップもゴート茶利革とオーガニックオイルドレザーが選べます。

そんな中、華やかな色も欲しいというスタッフの声もあって、製作してくれているレンマの藤原さんの助言で、色数の多いエプソンレザーの中から「ロイヤルブルー」と「トープ」が出来上がりました。

エプソンレザーは、エージングをしない代わりに、最初のきれいな状態で長く使えて丈夫で傷つきにくく手触りも良い、洗練された印象の革です。

この革が加わったことで、刑事手帳も少し違った印象になったと思いました。

ロイヤルブルーではバイブルサイズのシステム手帳も企画しました。ロイヤルブルーにブラウンのクロコベルトを合わせて、上品で華やかなものになっています。

私たちが届けたいのは書くことがある生活で、それを楽しむためのものを販売しています。

だから様々なお客様のお好みに合うものをご用意しなければ、その提案は限られた人の心にしか届きません。

私たちの世代は染み付いている固定観念を捨てないと、今の時代、もっと先の時代にフィットするものを見出すことが出来ず、どんどん時代遅れになってしまうと危機感を持っています。

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