シガーケース型ペンケースSOLO新作

シガーケース型ペンケースSOLO新作
シガーケース型ペンケースSOLO新作

1本差しのペンケースを突き詰めれば専用ケースということになるのだと思います。
それがペンを1本だけ収納するということであり、ペンケースがただペンを収納する入れ物ではなく、万年筆で書くということ、持つということを演出するものに昇華したひとつの形なのではないかと思いました。

シガーケース型ペンケースSOLOにアウロラオプティマやドルチェビータ専用のものを作ってはどうかというアイデアは、IL Quadrifoglio(イル・クアドリフォリオ)の久内淳史さんがSOLOでもっと遊んだらどうなるかという、WRITING LAB.の駒村さんからのお題で思い付いたアイデアでした。

久内さんは当店と関わる前からアウロラの万年筆を持っていたし、最近もデルタの美しい万年筆トスカーナを手に入れていて、実は万年筆にとても興味を持っています。
私のようにいつも万年筆で何かを書くことを考えているタイプとは違い、万年筆をいかにかっこよく演出できるかを考えるのに最適な人なのかもしれないと、イタリアでの修行で、靴作りの技術やセンスだけでなくイタリア人のライフスタイルも身に着けた彼を見ながら思います。

きっと万年筆を1本だけ入れるペンケースとはどういうことかを考えて、自分ならこういうものが欲しいというものを考えてくれたのだと思います。

アウロラの万年筆のプロポーションが私も以前からとても好きでした。
太さはペリカンM800やモンブラン146などのレギュラーサイズの万年筆くらいあるけれど、丈が短めになっている。
実際の寸法よりも太く見えるキャップを閉じた姿。
そういったプロポーションはモノとしてとても魅力があります。

愛らしいキャップを閉じた状態のアウロラですが、そのボディの短さのせいで、ペンケースに入れると全体が沈んでしまい、取り出しにくいと思った経験のある人はたくさんいると思いますし、球形のクリップが意外と膨らんだ突起のようになっていることにも思い当たる人は多いと思います。

それらのアウロラの特長的なサイズを収めることができるペンケースSOLOが、先日のイベントでお披露目となりました。

アウロラのマーブル模様を模したパティーヌ技法による色つけは、中に入っている万年筆を予感させるもので、面白いアイデアだと思いますし、出っ張ったクリップはクリップを通す切り込みで対応しています。

アウロラは昨年末、名作ダンテをカラーリングを変えて復刻させたダンテインフェルノや、久々に新色として使いされたオプティマブラックパールなど話題性もあり、面白いコラボレーションだと思いました。

同時にクリップの出っ張りが邪魔でSOLOに入らなかったドルチェ・ビータミディアム用や、パイソンやリザード革を使ったシリーズなどが生まれました。
シガーケース型ペンケースSOLOがシンプルな単色のモデルからイル・クアドリフォリオの特長がやセンスが表れたものへと発展し始めています。

*画像は久内氏製作のオーダー靴と、同革で作られたSOLO「タピーロ」です
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