
素人ながらもホームページの写真にはこだわっています。
店を始めたばかりの時はこだわる知識も余裕もなかったし、写真の重要さに気付いていなかったのかもしれません。
必要だったから写真を撮り続けていましたが、お客様方の影響もあって徐々にこだわるようになって、カメラもレンズもそれなりのものを揃えて撮るようになりました。
プロの人に言われたことがありますが、北向きの当店には午前中とてもいい光が入ります。
その光の中で撮った写真は、たまに私の腕でもとても良い出来栄えになります。楽しくていつまでも撮っていられます。ペンを撮っていて困ることはペンを撮る時に転がるという問題です。
何か固定するものを使いたいけれど、店によくあるアクリル製のペンの枕は、木の机の上では写真が何となく白けるようでなるべく使いたくない。
そんな時あればいいなと思っていSMOKE(スモーク)の加藤さんに作ってもらったのが、ウォールナット製のペンの枕です。ご自分のペンを撮ってSNSに上げたりする人は多く、そういう人にもぜひ使ってもらいたいと思いました。
加藤さんにはペンテーブルやブロッター“パゴダ”を作っていただいているので、その端材を活用できたところにも価値があると思っています。
写真を撮らない人でも小さくてシンプルなペン置きは便利な存在で、ペンケースに入れておいて出先で使うことができます。
もうひとつ本格的なペントレイを作ってもらいました。適度な間隔を取ってペンの取りやすさも考えた3本用ペントレイです。
オーバーサイズのペン、例えばモンブラン149などならペンの3分の1くらいが溝に沈むようになっているので転がる心配がありません。
そういうものが机上にあるとペンの決まった置き場所になっていいし、3本置けるというのはとても実用的です。
スモークの加藤さんは均一的に色の揃ったウォールナットよりも、色の濃い所と薄い所のあるような変化のある素材をあえて選んで使っています。そいうものの方が面白いし、自然だからと言われます。
私も加藤さんの言葉に強く共感します。
せっかくの自然素材なので均一さをそこに求めるのではなく、そこに景色を見るのが大人の感性なのではないかと個人的には思っています。
加藤さんの木製品は、寡黙なその人以上に雄弁にいろんなことを語っているような気がします。