オリジナルダイアリーカバー完成1 ~シングルタイプ~

オリジナルダイアリーカバー完成1 ~シングルタイプ~
オリジナルダイアリーカバー完成1 ~シングルタイプ~

オリジナルリスシオワンダイアリーが出来上がった日から完成が待ち望まれていたカバーが完成しました。

分度器ドットコム、大和出版印刷、当店がアイデアを結集して作った究極のフォーマットのダイアリーの機能と、組み合わせの自由度を実感するためにはなくてはならないものでしたので、早くご紹介したいと思っていました。

私たちが販売する革製品の多くはル・ボナーさんのもので、当然今回のダイアリーカバーもル・ボナーさんに携わっていただいています。
今までたくさん革製品を見てきましたが、私はル・ボナーさんが作る海外の革を使った、シンプルでおしゃれな革製品がとても好きです。
仕様などは私たちの意向を松本さんが解釈して反映させたものになっていますが、ル・ボナーさんがその製品でよく使っている素材、クリスペルカーフ、シュランケンカーフ、ブッテーロが使われていて、ル・ボナーさんらしいものになっています。

今回はシュランケンカーフを使用したシングルタイプをご紹介いたします。

オリジナルダイアリーカバーにはシングルとダブルを用意いたしますが、ほとんどの方は一般的なダイアリーの使い方に向いたシングルタイプを選択されると思います。

オリジナルカバーで使うことのできるノートの現在のバリエーションは、薄型のマンスリーダイアリー、ウィークリーダイアリー、日付なしのデイリーダイアリー、方眼ノートです。
シングルタイプの場合、薄型のマンスリーダイアリーとその他のノートを組み合わせて収納することができ、マンスリーとウィークリーを組み合わせるとスケジュール帳になりますし、マンスリーとデイリーならスケジュールを管理しながら日記を書くことができるものになります。
マンスリーと方眼ノートも活用範囲の広い組み合わせだと思います。

多くの選択肢の中から、ご自分のスタイルに合ったものを厳選して組み合わせる楽しみがシングルタイプにはあります。

使われている素材、シュランケンカーフは革を収縮させたシュリンクレザーで、傷や色落ちに強い、非常に使いやすい素材で、ル・ボナーさんも女性向けのバックにシュランケンレザーを使っています。

カラーバリエーションが豊富で、明るい色合いがとてもきれいです。
ペンホルダーやベルトなどを備えていないとてもシンプルなデザインのカバーですが、表紙を硬めに仕上げ、開きやすさと記入しやすさなどの基本性能を追及したル・ボナー松本氏の力作になっています。

インクが表現する世界観~セーラー季節限定インク色織々冬~

インクが表現する世界観~セーラー季節限定インク色織々冬~
インクが表現する世界観~セーラー季節限定インク色織々冬~

インクの色について考えるとき、自分の中の弱さみたいなものに気付きます。
色も性質も完璧なものに出会った、これからずっとこのインクだけを使おうと、使っている全ての万年筆をその色に入れ替えたりしますが、お客様が万年筆のボディとの絶妙なコーディネートで使っているのを見たり、新しい色のインクが発売されたのを知ったりすると、心が揺らいで、ついつい使ったりしてしまいます。

新しいインクの色は自分がいつも書いているノートに変化を持たせてくれますし、万年筆が新しくなったような嬉しい気分になりますので、ついつい新しい色のインクに手を出して、自分なりに確立しようとしているものが崩壊してしまいます。
今までそんなことを何度も繰り返してきましたが、全く懲りません。

特に最近はパイロットが色彩雫のシリーズで立て続けに新色を発売したり、セーラーが仕掛け人になっている各お店のオリジナルインクなど、私が万年筆の仕事に携わり始めた頃に比べると信じられないくらいの選択肢があります。
これだけたくさんの種類のインクがあると、似た色のインクが必ずあって、微妙な違いはあったとしても、全くの新色というものは不可能だと思っています。
色で差別化しにくくなっている、万年筆のインクという商品にとって、(ボトルの形に差別化の余地はありますが)今や大切なポイントはその表現する世界観なのかもしれません。

もちろんその色自体も大切ですが、お客様はメーカーがその色や名前で表現しようとしているインクの世界観に惹かれ、その世界観が自分の価値観と合致し、共感した時にそれを自分のスタイルの確立に取り入れるのだと言えば大げさでしょうか。
たくさんの色のインクを作ってきたセーラーがそのことに気付いて、今までのカラーインクを廃番にして、季節限定インクとしたことはその狙いがあったと考えています。

公式の発表はありませんが、セーラーが今回の冬から発売した季節限定インク色織々でも独特の世界観が表現されていて、そのキーワードは郷愁ではないかと思っています。
そのインクの色、色名は、スマートで洗練されたものではないかもしれませんが、私たち日本人の心の中にある心温まる田舎をイメージさせてくれます。
常盤松(ときわまつ)、時雨(しぐれ)、雪明(ゆきあかり)、囲炉裏(いろり)。凍てつくくらいの厳しい寒さの外を日本家屋の中から見る景色が目に浮かぶようです。そんな心の風景がセーラーの季節限定インク冬の世界観だと思います。

セーラーはもしかしたら、インクの色だけでなく、その世界観でも私たちの心の根幹に触れているのかもしれません。

作家たちの傍らにあった小判型のペントレイ

作家たちの傍らにあった小判型のペントレイ
作家たちの傍らにあった小判型のペントレイ

ずっと以前にある方からペントレイを作ってみてはどうかとご提案いただいていました。
その方から見せていただいた1枚の写真にはある机上の風景があり、その中にペントレイも写っていました。
かなり使い込まれていて、汚れて、傷だらけでしたが、いかにも愛用品という感じがしました。
そのペントレイは伊丹十三さんが生前愛用していたもので、鉛筆で原稿も絵も描いていたという伊丹さんらしく、数本の鉛筆とモンブランのピックスペンシルと消しゴムが置かれていました。
作家の書斎の写真などをいくつか見ると確かにこの手のペントレイがあって、そこにきちんとあるいはバラバラと彼らの仕事道具が横たわっていました。
最近このような木でできた大きめのペントレイを見ることがなくなってしまいましたので、作っていた会社か職人さんが止めてしまったのかもしれません。

でも私がイメージするペントレイというと、このように少し大きめで、いくつもの筆記用具をいつでも手に取るようにしておけるもの、そして傷だらけで鉛筆の黒鉛の汚れやインクの染みなどがついているものでした。
伊丹十三さんは自分の身の回りに置いておくものや道具にとても強いこだわりを持っていて、厳選したものだけを使っていたということでしたので、きっとこのペントレイも数多くのものの中から選び抜いた、最も使いたいと思ったものだったのでしょう。

その写真を見せて、工房楔の永田さんに同じ形のものを作って欲しいと伝えていました。
私が昨年の楔さんのイベントの時に丸型の作業椅子をお願いするより前のことだったと思うので、出来上がってこないところを見ると、ペントレイのことは忘れてしまっているのかと思っていましたが、先日のイベントの時に作って持ってきて下さいました。

万年筆用としてよく売られている革のペントレイよりも大きめで、安定感があって道具としてとても使いやすそうで、長い新しい鉛筆もたくさん入れておくこともできます。
こんなペントレイを傷だらけになるまで長年愛用して仕事し続けることができたら、とても幸せだと、生前様々な活動をしてどの分野でも高い評価を得ていた伊丹十三さんの人生を思いました。

伊丹十三さんだけでなく、パソコンのなかった昭和の時代の文筆家の傍らにはこんな形の大きなペントレイが似合います。

Pen and message. 2nd Anniversary キーホルダー完成

Pen and message. 2nd Anniversary キーホルダー完成
Pen and message. 2nd Anniversary キーホルダー完成

シルバーアクセサリー作家きりさんによる当店の2周年記念キーホルダーが限定30個で出来上がりました。

当店のロゴである羽根ペンのモチーフはそのままに、とても精巧に作られたオニグモのモチーフは小さな力作と言えます。
アクセサリーの題材に日本のクモ、オニグモをモチーフとするところが、きりさんらしいと思っています。
図案化したものや、意匠を凝らしたものもいいですが、こうやって作り込まれた完成度の高さを感じるものに、私は魅力を感じます。

シルバーアクセサリーでモチーフをリアルに表現する時にクモなどの昆虫は最適で、細部まで作りこむということにこだわっています。
このキーホルダーはシリーズ化して、継続していきたいと思っていて、コレクションする楽しみも当店の創業記念キーホルダーの楽しみになればと思っています。

きりさんのシルバーアクセサリーは当店がオープンした時から扱っています。
和風のモチーフに細部まで手の込んだ作りで、あまり安いとは言えない価格(1点ものなので仕方ありませんが)であるにも関わらず買っていかれたり、オリジナルデザインのリングをオーダーされる方もおられて、その世界観は独特だと思っています。
和風のオリジナルデザインを手掛ける一方、ペリカン用羽根ペンクリップも作るという、当店のお客様を理解した柔らかさも持っているシルバーアクセサリー作家です。

店が継続するためには様々な要素が必要です。
まずお客様に来ていただかなくてはいけませんし、採算も取れなければいけません。協力してくれる人たちも必要です。
そんな中、きりさんのようにともに行動してくれる人、協力してくれる人の存在は不可欠です。
そんな人たちの協力と、買って下さるお客様がいるからこそ、当店はオリジナル商品などの独自の商品を発売することができていると思います。
まだオープンして2年ということで、それを記念して何かを作るということはとても照れくさいのですが、お店や会社にとって、時を重ねることがそれほど重要なことだということで、お付き合いいただけたら嬉しく思います。

吸入式であるということ セーラープロフィットレアロ

吸入式であるということ セーラープロフィットレアロ
吸入式であるということ セーラープロフィットレアロ

私は吸入式の万年筆もカートリッジ式の万年筆も使っていますが、吸入器の動きがスムーズな万年筆は使っていて気分が良く、ついついそれに手が伸びてしまいます。
万年筆を道具として使っている人は、多かれ少なかれ万年筆のどこかにこだわりを持って使っていて、それがデザインである人や書き味である人など様々です。
国産として久々のピストン式吸入機構を持つ万年筆プロフィットレアロで表現したセーラーのこだわりはその万年筆の魅力を高めてくれていて、プロフィットレアロに強く惹かれる人もたくさんおられるのではないかと思います。

セーラーが5年前に発売した創業95周年限定万年筆「レアロ」はキングプロフィットをベースとした、大きなペン先を持つ吸入式万年筆でした。

それまでセーラーは長刀研ぎペン先やクロスポイントなど、非常に書きやすいけれど、たくさんインクを使う万年筆が多く、コンバーターやカートリッジではすぐにインクがなくなってしまうので、大容量のインクを吸入できる吸入式の万年筆の開発を多くの愛用者から期待されていました。

時計は機械式であって欲しいと時計が好きな人が思うように、万年筆愛用者は万年筆に吸入式を求めるのかも知れません。セーラーはそのような万年筆にマニアックなこだわりを持つ人たちに支えられてきたので、その開発は急務だと、外部にいる私たちでさえ思っていました。

とっておきの吸入式を限定万年筆の目玉としてしまったことで、多くの人の声に応えることができないのではないかと思っていましたが、セーラーは定番の中心的万年筆プロフィット21の吸入式万年筆プロフィットレアロを発売しました。

プロフィット21は非常にオーソドックスな外観を持った万年筆です。しかし、誰でもペン先を滑らせた瞬間に分かるその書き味の良さで、それを愛用している方々だけでなく、万年筆を販売する立場の人間からも支持を得ていました。
ベーシックな万年筆を探されているお客様にお勧めすると、その書き味を喜んでもらえるプロフィット21は非常に有り難い存在だったのです。

プロフィット21は数年前と比べると少し硬く感じられるペン先に移行しているようですが、その書き味の良さは健在で、そこに吸入機構を備えたことで、セーラーも吸入式万年筆の必要性を感じているということが分かりました。
海外の万年筆、ペリカン、アウロラ、モンブラン、ラミー、ビスコンティなどは吸入式機構を実用万年筆に採用していて、珍しいものではなくなっていますが、国産万年筆ではなぜか吸入式は少なく、定番として作られている実用万年筆ではパイロットの大容量のインクを吸入できるカスタム823くらいしかありません。
それだけ日本の万年筆は、その売れ行きが悪くなってしまって、一番癖がなく無難なカートリッジ、吸入式の両方に対応した両用式が実用的には十分だということで作られてきたのだと思います。
インクを入れるという事は同じでも、その過程を楽しむ、それが吸入式の万年筆の良いところで、大人の心のゆとりを感じられる万年筆だと思います。

セーラー:プロフィットレアロ

イベント 楔の奏でる木の文具展を終えて

イベント 楔の奏でる木の文具展を終えて
イベント 楔の奏でる木の文具展を終えて

イベントの開催を知らずに、当店を訪れたお客様はきっと驚かれたと思います。店の3分の1くらいのスペースを楔のイベントのために木製品で埋め尽くしていたからです。

イベントは4日間で、比較的長めの日程だったと思いますが、終わってみるとやり尽くしたという感慨はなく、1年に1回のお祭りが終わったような、とても寂しい気分になっています。
イベント自体が盛況であるほど終わった時の寂しさがあり、これからまた私たちは別々の場所でそれぞれの仕事を上げていく努力をしていくことになります。
元気のある、明るい雰囲気の永田さんの存在によって、イベントの内容以外でもお客様方に楽しんでいただけたと思っていますし、私たちも楽しく仕事をさせていただきました。
永田さん4日間お疲れ様でした。そしてご来店いただきましたお客様、本当にありがとうございました。

個人的に気に入って、1年越しの想いが叶って使い出すことができたウォールナットのスツール、コンプロットミニと命名された名刺入れ、そして今までになかった希少な素材のペンなど、イベントにはたくさんの新製品があり、非常に楽しく迷うことになった方も多いと思います。

しかし、楔と言えば、趣味の文具箱でも掲載された贅沢な10本用ペンケース、コンプロット10に驚いた方も多いのではないかと思います。
このコンプロット10の登場で、今までひたすら銘木のペンを作ってきた工房楔 永田篤史のイメージが変わったと思っています。
コンプロット10は、ただ銘木で文具を作ったというだけでない、今までになかった新しく作られた価値であり、既にあるものに工夫を凝らしたというものとは全く違う創意によって完成されたものです。
物作りに携わる人にとって、新しい価値を作ることは、ひとつの到達点であり、コンプロット10でそれを成し遂げることができた永田さんの企画の進化を感じています。

コンプロット10の企画を聞いた時に私は成功するのかどうか分かりませんでした。
もしかしたらものすごく販売努力の必要な商品ができてしまうかもしれないと思いましたが、完成して、お客様の反応を見て、コンプロット10の成功を疑いませんでした。

新しくなった楔(永田さん自身は何も変わりませんが)のコンプロット10に続いて発売された新製品は「オリジナルの部品を使った万年筆」で、私は密かに今回のイベントの目玉だと思っていました。

信頼できる大手部品メーカーによる金ペン先を予定していましたが、完成が遅れてたため、今回のイベントには間に合いませんでした。
そこで先に従来のペン先を入れておき、後日差し替えをするということになりました。
ペン先以外の部品、万年筆のベースとなる金具を金属加工職人と共同で全てオリジナルで作った、新型のクローズドエンド万年筆。
大きさ、バランス、破綻のないきれいなボディラインなど、オリジナリティがありながら、どっしりとした様になった出来栄えになっています。

今回のクローズドエンド万年筆に辿り着くまでの試作品をいくつも見てきました。最初は良いのか悪いのか分からないものだったものが少しずつ形を変えていきました。
私たちの見えないところで、永田さんが試行錯誤しながら本当にたくさんの軸を削りながら到達した、もうこれしかないという形になったと思います。

楔の永田さんのように、大メーカーでなくペンを作っている工房は部品メーカーが公に発売するパーツを使ってペンを作らざるを得ません。
ボディはそれぞれの工房のこだわりを素材、形、仕上げなどを加えることが出来ますが、素人目には一緒に見えてしまい、デザインで差別化することが難しいことが、永田さんの不満と焦りになっていました。

このオリジナリティの問題を解決して、万年筆作りをし続けていくためにもオリジナルボディは必要だったのです。
オリジナルの金具は、1つ1つ真鍮やステンレスを削り出して作られていて、その素材感を大切にしたパーツの存在は、楔の万年筆をより格調高いものにしています。

私たちのような店以外でも、全ての仕事においてオリジナリティは非常に大切だと思いますが、それを早くから意識して、素材である木の良さだけに甘えない木工家永田篤史の新たな挑戦に共感しましたし、これからも協力していきたいと思っています。

工房楔 木工家という生き方

工房楔 木工家という生き方
工房楔 木工家という生き方

今までの私なら永田さんの作る木製品に立ち止まることはなかったかもしれません。
それまでの私は機能的に優れたもの、デザイン的に美しいものだけが良いものだとしていましたし、そういうものにしか魅せられることがなかったからです。
しかし、モノの良さにはそれだけではない、扱い方、見方、関わり方によって見出せる良さがあるということを永田さんの木製品とそれに魅せられたお客様方から教えられました。

使っていくうちに化粧が剥がれ、ただ汚くなって愛着が薄れていく工業製品に対して、使って、磨きこむうちに変化して、愛着が増していく、銘木を使った木製品の良さは大人だけに分かるものだと最近分かってきました。

大人の感じるモノの良さを7つも年下の青年の教えられることは悔しいですが、永田さんは木工家として15年間木に関わって生きてきましたし、工房楔を始めてからでも7年も経っているので、自分の信じる道で生きてきたということでは、私の先輩なのだと認めなければいけません。

永田さんと知り合って、木工家という生き方はとても苦しい、忍耐と体力のいるハードな生き方だと思いました。

自分が納得して作ることができる材料が見つかるまでいくら求められても作らず、杢の出方や個々の形にこだわるので、型を使わずひとつひとつの切削の作業に時間と集中力がいる。
大量の削粉でいつものどがイガイガしてしまう、指を失う人も珍しくない電動の危険な刃物を扱う。その上、全国で開催されるクラフト展に夜通し車を飛ばして駆けつけ出店したり、百貨店の職人市や物産展に参加して、大変な作業をしていない時はハードな旅をしているのです。

既に完成した商品を店に並べて、お客様に買っていただくだけの私たちから見ると、とても大変な仕事に思えます。
全国に木工家と言える人がどれくらいいるのか想像がつきませんし、永田さんに聞いても分からないと言いますが、インターネットで木工家のブログを検索してみると無数に見つかりますし、それらの記述から木工家を志すアマチュアの方はもっとたくさんおられるようです。

そんな中で、永田さんが大多数の木工家と名乗る人たちから抜け出すことができたのは、腕に磨きをかけ、良い材料にこだわり続けていることとともに、オリジナリティを追求し続けたからだと思います。

今、永田さんが取り組んでいるのは、完全オリジナル万年筆の製作で、金具、ペン先周りなど全て楔のオリジナルになっています。

今までの楔の万年筆よりもさらに銘木であることの良さ、デザイン的な美しさを兼ね備えたものが出来上がる予定で、9月19日から22日まで開催する今回のイベントにその外観サンプル(ペン先の完成は10月末予定)を見ていただくことができると思います。
常に高いレベルを求めて努力を惜しまない永田さんには、木目の美しさ、仕上げの良さに甘えない常に戦い続ける木工家の生き方を見ます。

当店の創業2周年記念の企画として、9月19日(土)から22日(火)まで工房楔のイベントを開催できることをとても誇らしく、有り難く思います。

夢の小箱 ル・ボナーデブペンケース

夢の小箱 ル・ボナーデブペンケース
夢の小箱 ル・ボナーデブペンケース

このペンケースを「ブタペンケース」と言い間違える人は、私を含めた関西の人に多いようです。
松本さんとこのペンケースについて話していて、話の最後に「うちのペンケースはデブペンケースです。ブタではないですから。ちなみに。はい。」と言われたことがありました。
関西人はデブというのをついブタと言い換えてしまいますね。

万年筆を数本だけ大切に収納し、持ち運ぶことのできる万年筆用ケースも良いですが、ひとつにたくさんのものを入れることのできるペンケースの中身を、自分なりのこだわりでコーディネートするのも楽しいものです。

鞄の中身の色を統一したり、機能的に整理したりすることがある種のロマンであり、ペンケースの中身を設えるのはその延長線にあるものだと思います。
私たちは1日の活動の中で、様々な細々とした文房具を使います。
そんな文房具たちをひとまとめにしておいて、それらを納めたペンケースを取り出せば、すぐに仕事に取り掛かることができるペンケースがいつも手の届く範囲にあればとても便利ですし、机の引き出しがいつも鞄の中にあるようで心強いと思います。
そんなペンケースは丈夫な革製であって欲しいし、人前に出して自分の演出にも役立つお洒落なものであって欲しいと思います。
そして、たくさんの小物が入ることが絶対条件です。

そんな条件に合い、ぜひ皆様にも使っていただきたいと思うのが、ル・ボナー製デブペンケースです。
私がこのペンケースに出会ったのは今から3年前でした。

まだル・ボナーの松本さんと出会ったばかりの頃、大和出版印刷の川崎さんが持っていたのを見せていただきました。
今まで見たことのない風変わりな形と大きさ、でも素人の私にも分かる作りと革の良さ。
私にとって、このペンケースの存在そのものがル・ボナーさんの存在を表していました。
このデブペンケースを扱いたいとその時から思っていましたが、やっと扱えるようになりご紹介できるようになったことに、新しい商品を扱い出したこと以上の感慨を持っています。

当店で3万円以上の万年筆を買っていただいた方に革の1本だけ入るペンケースをお付けしているのも、大切な万年筆をデブペンケースに入れていただくための役に立つようにと考えたものでした。

デブペンケースには、ブッテーロとシュランケンカーフの2種類の革があり、ブッテーロはキャメルにその特徴が顕著に現れるエージングを楽しめる革で、男性に好まれることが多いようです。
シュランケンカーフはカラフルで丈夫な柔らかい革で、傷に強いのも特徴です。
女性にも使っていただけるとてもお洒落な印象のものになっています。

ル・ボナーさんの女性用の鞄のシリーズのほとんどがこのシュランケンカーフで作られていて、コーディネートを楽しむこともできます。
このペンケースにいつも使う、あるいは持っているととても便利だと思う文房具を入れて、仕事場でも、自宅でも、外出先でも思いついた時にすぐに作業に取り掛かれることができるものになってくれると思います。

そしてこのペンケースにどのようなものを入れるか文房具屋さんであれこれ買い込むのも、本当に楽しいことだと思います。

デブ・ペンケース/ブッテーロ革
デブ・ペンケース/シュランケン・カーフ