研ぎの違い アウロラカーシブニブと当店の三角研ぎ

4/15、16の横浜出張販売に持って行くために、研ぎの違う万年筆をいくつか用意しました。

まず、アウロラのビアッジオセグレート(神秘の旅)シリーズ・マテーラの「カーシブニブ」と「フレックスニブ」です。

最近万年筆は世界的に「研ぎ」がブームになっています。

様々なメーカーから、従来のペン先の仕上げとは違う特別な研ぎの万年筆が発売されるようになりました。

カーシブニブは立てて書くと細く、寝かせて書くと太く書けるようになっていて、漢字などを美しく書くのに適した形状になっています。

日本では以前から人気がありましたが、おそらく中国での人気が高くなって、アウロラも取り組み始めたのだと思います。

ルーペでペンポイントを見なくても分かる、美しい研ぎが施されています。

フレックスニブはかなり以前、1990年代にアウロラ88につけられていたペン先で、オプティマよりも穂先が長く、筆圧の変化で文字に強弱がつけられる柔らかいペン先です。

当時定番品のオプティマと88でペン先を分けて、異なる書き味に仕上げていました。今ではアウロラのほとんどのペン先が穂先が短いオプティマ型になっています。

今回は、特別に神秘の旅シリーズに付けて発売されましたが、その中でもマテーラに絞って、カーシブニブの中で一番細い<CE>とフレックスニブの中で一番細い<FE>を選んで仕入れました。カーシブニブはなるべく細い方が線のキレが表現しやすく、フレックスは太い細いの変化が出やすいと思いました。

当店も以前から特別な研ぎに取り組んでいます。

立てると細く、寝かせると太く気持ち良く書けて、書いた文字に表情が出る「三角研ぎ」をパイロットカスタム845、743でご用意しました。

また筆記角度、ペン先の向きなどを気にせずに、気持ち良く書ける「丸研ぎ」も同モデルで用意しています。

万年筆がある程度揃ってくると、あまり人が持っていないものが欲しくなってきます。

当店でお役に立てるのはこれらの万年筆のような特別な研ぎが施されたペン先で、それらは他とは違う書き味を持ったものです。

軸のデザインは同じでも、書き味が異なるこれらの万年筆もまた所有欲を満たすものだと思いますし、使っていて楽しめる万年筆としてご提案いたします。